第17回
こだわりの家をいついつまでも大切に…
 
3.“My Think Book! ”を思い出して…
ところでみなさまはこのシリーズの最初の頃にご紹介した“My Think Book”をおぼえていらっしゃいますか?実際につくってごらんになりましたか?この覚書きアイデアノートのことは最初の頃にお話ししましたので(第2回参照)、きっとそれにはみなさまのこだわりが素直に書いてあると思うのです。
今その頃のページを開いてみると、もしかすると「そんなことできる訳ないよ…」というような夢のようなことが書いてあるかもしれません。
でもその頃の夢って理想の家づくりにとって、とても大切なものかもしれません…そして、もしかしたら、あきらめずに工夫を重ねたら実現可能なことかもしれません。
いまもう一度、あこがれる心と現実的な目で見直してみるのもよいかもしれませんね。
4.住み始めてからが本当の家づくり
インテリアコーディネーターという立場から言えば、建物が完成しただけでは、家が本当に完成したとはいえません。人が住み始めてはじめてその家は息吹きが感じられるようになり、住み手のあしらいで少しづつその家らしい顔=表情を持ってくると思うのです。
家具を置いて、カーテンを取り付けて、照明器具を付けて…そこに暮らしが始まります。床の間に花が生けられ、ニッチには思い出の置物が置かれ、壁には家族の写真が飾られ…そうして建物は「家」になります。こだわりをもって行き着いた家だから、ずーっと大切にしていただきたいと願います。10年後20年後、家族とともに成長した家の姿もまた家づくりのたのしみのひとつなのです。


このシリーズは今回で一区切りとさせていただきます。長い間のおつきあい誠にありがとうございました。次回9月更新からはさらにパワーアップした内容で新シリーズに入ります。ぜひそちらもお楽しみになさってください。

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