シンプルでムダのないスタイル。壁付でコンパクトだから、オープンキッチンにした場合もダイニングやリビングの空間を広く使えます。家電や食器棚などのレイアウト変更も比較的やりやすいのが特徴です。
作業動線も一直線なのでラクに動けます。ただし横の移動ばかりになるので、あまり長いと逆に使いにくくなることも。使いやすい長さの目安は3m60cmまでともいわれています。大人2人が並んで作業するなら、横の広がりがないと狭く感じるかもしれないので、普段料理するときを想像しながら選ぶことも大切です。
キッチンからダイニングへ、料理を運ぶ時などの動線はスムーズです。しかし、ダイニングやリビングからの視線をさえぎるものがない場合は、散らかったキッチンが目に入るとなんだかリビングまで雑然とした印象を受けてしまいます。こまめに片づけることはもちろん、視線をはずすためにリビングのソファの配置などレイアウトも気をつけて。
リビングで遊んでいる子どもたちを見守りながら、時にはおしゃべりしながら料理や後片づけができる。II字型のキッチンは家族とコミュニケーションがとりやすく、人気の高いスタイルです。1日の大半を過ごすキッチンで、家族とのつながりを感じられることが、暮らしの満足感につながります。
壁面式のキッチンと比べると、II字型はダイニングやリビングから足下が見えることはありません。マットやゴミ箱などが目に入らないので、スッキリした印象を与えます。しかし、キッチンのトップはこまめに片づけないとすぐに散らかるので、手元をかくす壁をつけるなど工夫が必要です。また、食器や細かい家電など、使いやすく片づけやすい収納も重要になってきます。
オープンスタイルは開放的な心地よさの反面、調理中のニオイがリビングまで広がるのが気になる方も。また、II字型はお皿の受け渡しなどがスムーズですが、キッチンへ出入りする動線がやや遠回りになります。スペースをしっかり把握しておかないと、背面に食器棚や大きめの冷蔵庫などを置いた場合、窮屈になることもあるのでご注意を。
作業スペースがI字型よりも広く取れることから、ゆったり調理ができ、収納スペースも多いL字型・U字型。コーナーになる部分を活かした広い調理スペースは、下ごしらえや、お皿を何枚も並べて盛りつけするのにも便利。ただしコーナー下の収納はデッドスペースになりやすいので工夫が必要です。
シンクと加熱機器がL字の両側に振り分けられるので、体の向きを90°変えるだけで済み、動線も短く作業もラクです。ただし、シンクと加熱機器の距離が近すぎると動きにくく、離れすぎると鍋などを移動させる時に、こぼして床を汚すことも。
加熱機器に1人、シンクに1人立ってもゆとりがあり、ご夫婦でお料理好きなご家庭にも適しています。壁面式にすればダイニングやリビングのスペースを広くとれますが、片側だけを壁付にしてII字型にするご家庭が多いようです。
大人数が集まって一緒に料理するのにぴったりなのがアイランド型。キッチンを囲むようにして多人数での作業が可能ですが、アイランドのまわりに広いスペースが必要です。広すぎると使いづらくなるのでバランスが大切です。
I字型やL字型・U字型と組み合わせて、調理台やレンジはアイランドに設置するなど、さまざまなスタイルが可能に。シンクは水しぶきが飛びやすいので、加熱機器と調理台のみアイランド型にする方もいます。加熱機器が部屋の中央にくる場合は換気のことも忘れずに。料理する人と食べる人の距離が近づく、アイランドとダイニングテーブルをつなげたスタイルもあります。
アイランド型のキッチンは存在感があるので、すこしでも散らかると目立つのが悩み。壁面の収納やバックヤードの確保が大切です。アイランドに機能を盛り込むと大きくなりがちなので、周囲とのバランスを考え、いかに空間になじませるかがポイントです。