第1回 素足からつたわるくつろぎの感触「床材を選ぶ」。

◆無条件に「床はフローリング」で良いのですか?
最近は私の仕事の中でも、床について改めて「何がいいかなぁ」と悩む場面はとても少なくなったように思います。なぜなら、床材といえばフローリング…なんていう固定概念が結構しみついてきたのではありませんか。あらためて床材は、というと素材としては実にいろいろあるのです。
それなのになぜフローリングがこれまでに浸透したかというと、「清潔感」と「木という自然素材を使用している安心感」が大きいのでしょうか。それともちろん「色のバリエーションが豊富」ということでしょうか。
「掃除がしやすい」「高級感がある」ということもあるかもしれません。
さて「フローリング」と一口に言っても現在使用されているほとんどのものは、合板に突き板を合わせ、塗装を強くし、傷を付きにくく改良したものだと思います。この標準的なタイプ以外にも、無垢材を使ったものや表面の木の部分を分厚くしてより自然なイメージを大切にしたものなど、価格も併せて数多くのバリエーションがあります。
しかしながらやはり無垢材の感触はなかなかのものです。
床材については、あとから貼り替えするのは家具をおいていたり、建具や設備がからんでいたりで、なかなか容易にはいかないと思います。
ですからインテリアの中でもいちばん慎重に検討したいもののひとつですし、そうした意味では予算を多めに使っても良い部分かと思います。