ペットと幸せに暮らす家づくりとは?7つの基本ポイント

住まいづくりの準備
  • 公開日:2026/05/01
  • 更新日:2026/05/01
ペットと幸せに暮らす家づくりとは?7つの基本ポイント

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    動物が好きな人にとって、マイホームで過ごすペットとの幸せな生活は憧れの一つではないでしょうか。ペットとの幸せな生活には、彼らに合わせた家づくりが不可欠です。

    なぜならペットはもともと野生動物なので、現代の住まいが彼らにとって暮らしにくいことも多いからです。そのため今飼っているペットにとってもっと快適な家で暮らしたい、マイホームを買ったらペットを買いたいという方は、共に暮らす家族に合わせて間取りを作ることをおすすめします。

    動物によって快適な間取りは変わりますが、ここではワンちゃんや猫ちゃんに共通の7つの基本ポイントをご紹介します。

    ペットと暮らす家づくりで大切なこと

    ペットと暮らす家づくりで大切なこと、それは共に暮らす動物の習性を理解したうえで、ストレスなく過ごせる空間や動線、間取りを考えることです。

    例えばワンちゃんは走り回って遊ぶのが大好きで、日々の散歩も欠かせません。また狭い場所は好きですが、ひとりぼっちが苦手な動物です。体温調節が得意ではなく、暑さは大敵。また犬種によっては生まれつき足腰が弱い子も少なくありません。

    対して猫ちゃんは高いところに上ったり、日向ぼっこしたりするのが大好きです。ひとりの時間を大切にする動物で、縄張り意識も強めです。また暑いのが苦手なワンちゃんに対し、寒さが苦手です。

    こうした習性を前提にどんな家が彼らにとって快適なのかを考えていくのが、ペットと幸せに暮らす家づくりの出発点です。

    ただし、ペットが快適でも飼い主が暮らしにくい家になってしまっては本末転倒。あくまで「人と動物、両方が快適に過ごせる家」がゴールであることは忘れないようにしましょう。

    ペットと暮らす間取り、7つの基本ポイント

    今回紹介するペットと暮らす間取りの基本ポイントは以下の7つです。

    ①足が滑る、肉球が傷つく床材は避ける
    ②階段の傾斜は緩くする
    ③窓は断熱性、遮音性の高いものにする。
    ④キッチンには入れないようにする
    ⑤バルコニーやテラスから落ちないようにする
    ⑥浴室や洗面所は玄関の近くに設置する
    ⑦ペットのプライベートを確保する

    一つずつ具体的に見ていきましょう。

    ①足が滑る、肉球が傷つく床材は避ける

    一般的なフローリングをペットが歩いたり走ったりすると、どうしても滑ってしまいます。人間でも滑る床を歩くときは足腰に力が入りますが、ペットも同じ。もともと足腰が弱っている場合は、脱臼や関節炎の原因になることもあるほどです。

    そのため床材にはカーペットやコルク材を敷くのがおすすめです。ただし、カーペットについては抜け毛による汚れを、コルク材はペットの爪などによる劣化・損傷に目をつぶれるかどうかがポイントになります。

    もし見た目の観点からフローリングにしたいという場合は、衝撃を吸収してくれるようなものやグリップ性の高いものを選ぶようにしましょう。

    「全部の床をペット仕様にするのは大変……」という場合は、ペットが頻繁に行き来する動線や過ごす時間が長いところの床材を変えるだけでも効果的です。

    ②階段の傾斜は緩くする

    ペットたちにとって人間の階段は自分の目線くらいの高さの段差です。そのため階段の上り下りも彼らの足腰に大きな負担をかけます。

    負担を軽減する方法の一つは、階段の傾斜を緩くすることです。そのぶん階段の設置に必要なスペースが大きくなってしまいますが、ご自身が年を重ねれば人間にとっても辛い階段になります。長く暮らす家だと思って、ペットのためにも自分のためにも今から階段の傾斜を緩くしておいてもいいかもしれません。

    また、階段の床材に前述のような滑り止めの素材を使うのも効果的な方法です。踏ん張らなくても良くなるので、上り下りの際の負担を軽減できます。

    ③窓は断熱性、遮音性の高いものにする

    先ほども書いたように犬は暑さが苦手で猫は寒さが苦手なので、ペットと暮らすうえで室内の温度管理はとても大切です。

    温度管理というとエアコンを思い浮かべるかもしれませんが、窓の性能も室温に大きく影響します。そのため断熱性の高い窓にすることで室温をコントロールしやすくなります。

    ちなみに断熱性の高い窓は遮音性も高いことが多いため、ペットの鳴き声がご近所に漏れるのを抑えてくれるというメリットもあります。

    ④キッチンには入れないようにする

    キッチンにはペットにとって危険なものがいっぱいです。包丁などの刃物はもちろん、玉ねぎやニンニクなど食べてはいけないものもたくさんあります。調理中に走り回ったり、猫ちゃんであればコンロの上に乗ったりして、事故につながる可能性もあります。

    そのため基本的にキッチンは、ペットが入れないような間取りにしておくことをおすすめします。ただ侵入を完全に防ぐのは至難の技ですから、キッチンの入り口に柵がつけやすいような間取りにするなど後付けで対応できるような工夫をするのも一つの手です。

    ⑤バルコニーやテラスから落ちないようにする

    ワンちゃんや猫ちゃんは人間が思っているよりも狭いところを通ったり、入れたりするもの。バルコニーやテラスの目隠し板に隙間があると、そこから落ちてしまうこともあります。

    大きなワンちゃんであれば問題ありませんが、小さな犬種や猫ちゃんと暮らす場合はなるべく隙間を作らないことが大切です。

    とはいえバルコニーやテラスは外からも見える設備ですから、見た目にこだわりたい人もいるでしょう。その場合はペットがバルコニーやテラスに出ないように細心の注意を払ってあげてくださいね。

    ⑥浴室や洗面所は玄関の近くに設置する

    散歩が大好きなワンちゃんの場合は、家に帰ってきてから足を拭いたりシャンプーをしたりすることも少なくありません。もし家の奥に浴室や洗面所があると、室内を汚さずにきれいにしてあげるのは難しくなります。

    そのため外に連れていくことが多い動物と暮らす場合は、浴室や洗面所は玄関の近くに設置することをおすすめします。防犯等の観点からできない場合は、玄関横に足の洗い場を作ることでも対応できます。

    ⑦ペットのプライベートを確保する

    人間にも子供部屋や夫婦の寝室が必要なように、個別でリラックスできる空間が必要です。特に猫ちゃんは自分の時間を大切にする動物なので、階段下などのデッドスペースを活用して隠れられる場所をあらかじめ作ってあげるのもおすすめです。

    逆にワンちゃんは飼い主の顔が見える方が安心するので、リビング内にペットスペースを設けてあげると喜んでくれます。

    まとめ

    ペットにとって快適な環境は動物の種類や個体差によっても変わります。安心・安全の確保をはじめ、ここで紹介した基本的なポイントは必ず押さえておきたいところです。

    ペットと暮らす方向けのプランを用意している住宅メーカーもあるので、ぜひ住宅展示場で聞いてみてください。

    また専用のプランがないところでも、注文住宅であればペットとの生活に合わせたカスタムは十分可能です。住宅の購入は大きな買い物です。後悔のないよう、わからないことがあれば何でもお尋ねください。

    ペット同伴可能なモデルホームもございます。くわしくは総合受付でご相談ください。

    執筆・情報提供

    橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

    橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

    一級建築士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、公社)大阪府建築士会、公社)日本建築家協会近畿支部、一社)大阪府建築士事務所協会など、京都美術工芸大学特任教授。