家を建てる際におトクな相続税・贈与税対策について知っておこう!

予算と資金計画
  • 公開日:2026/08/21
  • 更新日:2026/08/21
家を建てる際におトクな相続税・贈与税対策について知っておこう!

「これまで以上に、相続税を課税される人が増えている?!」「土地や家の相続、二世帯住宅には、おトクな特例があるって本当?」「住宅資金を援助してもらおうと考えているなら、贈与税も大いに関係あり?」「家を建てれば節税になる?!」今回は、みんなが意外と知らない、知っておくとおトクになる!相続税&贈与税と家との関係についてご紹介します!

この記事を読むとわかること

  • 相続税・贈与税について
  • 相続税と家との関係がわかる
  • 住宅資金贈与と贈与税について

Index

    現金を家に換えると、
    相続の時の評価は半分に?!

    相続をする際、建物の評価は実際にかかった費用ではなく、固定資産税の評価額が元になるのを知っていますか?実は、現金5,000万円と、5,000万円で建てた家を比べると、相続財産の評価がまったく異なり、1,500万〜2,500万円もの差が出るという試算もあるのです。

    これまで以上に、
    相続税を課税される人が増えている?!

    ●相続税改正による負担増

    相続税とは、相続した財産から基礎控除額を引いたものにかかります。2015年の改正時に基礎控除額が引き下げられ、これまでなら課税対象とならなかった人も課税されることになり、負担がこれまで以上に増加しています。

    [基礎控除額の算出方法]

    基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

    たとえば妻と子ども2人が相続した場合、4,800万円を超えた分に課税されるということ。実際に相続することになった場合、どのくらいの相続税を納めなければならないか、いまから知っておいて損はありません。相続税早見表から目安をチェックしておきましょう。

    相続税早見表

    土地や家の相続、二世帯住宅には、
    おトクな特例があるって本当?

    ●小規模宅地等の特例

    相続税を納めるために、相続した家を売却してしまうことなどを避けるために、宅地として相続した資産の課税を緩くする特例。2015年の改正で、特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積が、240㎡から330㎡に拡充されました。

    事例:
    路線価(相続税を計算する際の土地の値段)25万円/㎡で300㎡の自宅の評価の場合
    自宅の土地の評価 25万円×300㎡=7,500万円

    ●特定事業用宅地等と特定居住用宅地等の特例の完全併用

    自宅とは別に店舗・事務所・工場など事業用の土地を相続する場合にも、相続した資産への課税を緩くする特例があります。さらに、特定事業用宅地等と特定居住用宅地等に対する特例は、完全併用が可能(最大で730㎡)なため、大幅な減税になる方も!

    ※事業店舗など特定事業用宅地等と、自宅など特定居住用宅地等を相続した場合、事業用宅地400㎡までと、同時に居住用宅地330㎡まで、ともに評価額が80%減額される

    【こんな人におすすめ】

    • ●大きな家や広い土地を相続する予定があって、相続税が気になるあなたに。
    • ●家の商売を継いだり、店舗兼住宅を相続することになりそうなあなたに。

    ●二世帯住宅の「小規模宅地等の特例」適用範囲の拡充

    住宅の内部で行き来ができなくてはならないなどの二世帯住宅の構造上の要件が撤廃され、特例の適用範囲が拡がっています。

    前提条件: ◯被相続人(父親)または相続人(同居親族)所有の建物
    ◯被相続人に配偶者がいる、または被相続人の住居に同居 している他の親族がいる

    二世帯住宅の建物では、区分登記など登記の仕方によっては小規模宅地等の減額の特例の対象にならないこともあるので注意が必要です。ただし、区分登記することによって、不動産取得税や固定資産税の軽減措置、住宅ローン控除などが受けられるメリットもあるので、プロを交えた入念なシミュレーションが必要でしょう。

    【こんな人におすすめ】

    • ●親に子育てのサポートをして欲しい、将来的には親の見守り・介護をしたいなど、同居のメリットを感じて二世帯住宅を考えているあなたに。

    住宅資金を援助してもらおうと考えているなら、
    贈与税も大いに関係あり?

    ●贈与税のしくみと改正のポイント

    財産をもらったときに納めなければならない贈与税。しくみの概要とトクするポイントをしっかりと押さえておきましょう。

    ●住宅取得資金等の贈与にかかる贈与税の
    非課税限度額は変更なし!

    自身の両親や祖父母から、マイホームを購入するために贈与された場合、基礎控除額に加えて特別に非課税枠があり、「ZEH水準(断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上)」を満たすなど、質の高い住宅を建てる場合は1,000万円、その他の住宅は500万円までが非課税枠になります。

    ※贈与される年の合計所得金額が2,000万円以下の方が対象で、新築マイホームの場合、床面積が50㎡以上240㎡以下であること(新築等をする住宅用家屋の床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は合計所得金額が1,000万円以下)

    ●相続時精算課税制度

    生前贈与分のうち2,500万円まで非課税になり、実際の相続時に精算して課税する制度。父と母は別々に制度を利用できるので、父から2,000万円、母から1,000万円、合計3,000万円の贈与を受けても、それぞれで非課税枠を超えていないので、その時点での贈与税はかかりません。改正により贈与者の年齢が65歳から60歳に引き下げられ、さらに孫も受贈者の対象になります。

    ■相続時精算課税制度の注意点

    これは「相続時に精算し、必要であれば税金を納めてもらいます」がコンセプトなので、「2,500万円までなら完全に無税」というわけではありません。贈与者が亡くなり相続が発生すると、この制度を利用して受け取った財産を、相続税を算出する際の相続財産として戻した上で、相続税の計算をします。計算によって相続税を納めることになると、相続時精算課税制度で受け取っていた2,500万円は無税だったとは言えなくなります。あくまでも「相続時精算課税制度を使って贈与したその時点では、贈与財産2,500万円まで贈与税を納めなくてもいい」という制度です。

    ポイントは贈与時に「暦年課税」か「相続時精算課税」かを決めなければならないことと、相続時精算課税は一度決めると変更ができないところです。タイミング、相続税の特例利用との兼合いなど、プロとじっくり相談して決定するのがおすすめです。「住宅取得資金等の贈与にかかる贈与税の非課税措置」や「相続時精算課税制度」を使う場合は、必ず税務署に申告する必要があるため、詳しい内容は税務署で確認しておくといいでしょう。

    【こんな人におすすめ】

    • ●相続時に課税されて残す額が減るより、子や孫に「使えるお金」として渡したいと考えているあなたに。
    • ●マイホームの資金として、親の預貯金を活用できないか考えているあなたに。