訪ね歩きシリーズ2の第2回目は、インテリア産業協会関西支部が毎年開催する住まいのインテリアコーディネーションコンテストで、2011年度優秀賞を受賞されたうちのお一人、矢田朝士さんをお訪ねしました。
京都市内の閑静な住宅街の一角、年月を刻んだ伝統的な日本家屋の中に事務所を構えておられます。
玄関を入ったところ、モダンなスツールが門番のように控えています。
打ち合わせスペースには午後のゆったりとした日差しが。なつかしさを感じる陽だまりの中で取材は快調に進みました。
「和」の感性を軸とするシンプルな構成。濃く重い色の床と天井の間、まるで光の壁のような大きな窓からの光が、やさしく陰影を作り出しています。昼間の外光による光と影の演出は日本の伝統的な手法のはずですが、忘れてしまっている現代人の目には意外性があってとても新鮮にうつります。
受賞の対象となった住宅
障子を閉めた時はやさしく包まれる感じ、開けると開放的で町と一体化した雰囲気に変りますね。
建築に比べてインテリアはデザインの自由度が高く、住む人のライフスタイルに合わせていろいろ提案することができ、それが住宅設計の面白さとのこと。「人間が好き」ということがよく伝わってきます。
玄関
台所・洗面
住まいのどの部分も、一見無骨に見えて、
人を迎え入れる暖かさが感じられます。