伝統のこころとわざを再発見 第2回 徳島の藍を使った建材「凛(りん)」 No.1

第二回は天然の染料「藍」を木材に応用して、ブルーのフローリングや板壁材などを作っている大利木材さんです。工場は古くから藍の名産地として知られる四国の徳島にあり、はるばるフェリーに乗ってお話を伺ってきました。

天然染料の藍

皆さんは染料の藍が植物からとれることをご存知でしょうか。
植物のアイはタデ科の一年草で葉の部分を使います。
刈取りは暑い盛りの8月頃に行われます。藍作は害虫駆除や水やり、刈取りなど暑さの中での重労働の連続です。
刈り取られた葉は小さく切って、天日で乾燥させながらよく打ちほぐします。
次に給水や保温で発酵させてどろどろの状態になった「すくも」。これで染料としては出来上がりです。
昔はすくもに砂などを混ぜて臼でついて固め藍玉にして出荷。
これは藍玉を詰めた俵です。

一度は衰退した天然の藍が見直されています

江戸時代から明治にかけて徳島の藍は質、量ともに日本一。
上流から毎年肥沃な土を運ぶ吉野川の恵みです。
保存されている藍農家。伝統製法の藍染め体験もできます。
藍住町歴史館「藍の館」。天然藍ならではの色合いは化学染料にはない豊かさがあります。今に残る150以上もの色名がその美しさを物語っています。
微妙な藍色の濃淡を生かした革製品。(リビング&デザイン2013より)

今回は天然染料「藍」の話からスタートしましたが、いかがでしたでしょうか。

次回は、藍を使った建材「凛(りん)」の様々な施工例をご紹介しましょう。

藍を使った建材「凛(りん)」。

(C) ABC HOUSING

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