暮らしワンポイントアドバイス
 専門家による資金や税金についてのワンポイントアドバイスを
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VOL.4
無理なく、無駄なく家計の見直し大作戦
ガソリンや食料品、身の回りの様々な物が値上がりして家計を直撃しています。
収入が伸び悩む中、物価上昇に負けないためには、支出の見直しをするしか手だてはありません。家計簿をしっかりとつけている家庭なら、まず支出項目のバランスをチェックすることからはじめてみて。例えば、一ヶ月の手取り収入に対して、食費は15〜20%、水光熱費は5〜7%、生命保険は7%程度など、目標となる数値があります。各々がこの数字を大きく超えていないかを確認してみましょう。

食費の節約のためには、月単位ではなく週単位で予算を立てる方法がおすすめです。例えば手取り月収が30万円の家庭なら、先の数字を参考に一ヶ月の食費は4万5千円、一週間では1万円ちょっとと目標を決めてみます。1週間の予算を封筒に入れて、買い物の時にはここからお金を出す習慣をつけましょう。封筒にあるお金で残りの予算が一目でわかるため、無駄な買い物が自然と減ることに。また、クレジットカードの利用等で特定日に割引になるスーパーでまとめ買いをする方法も有効です。この場合には、一ヶ月の食費にクレジットカードの枠を取り、残った範囲で1週間の予算を決めるとよいでしょう。

水光熱費は季節の変動もありますが、収入の5〜7%までを目標に。節約家庭の一ヶ月の水光熱費(電気・ガス・水道)は12000〜13,000円ですので、これを目指してみましょう。電気代の中でも消費が大きいのがエアコンと冷蔵庫です。エアコンの設定温度を上げる、冷蔵庫の開け閉めの回数を減らす、という工夫は実行している家庭も多いのですが、水光熱費の節約の基本。また、電気代の10%は待機電力です。全ての電源をコントロールできるコンセントを利用するなど、待機電力のカットに努めるのも有効です。

生命保険料は見直しによる節約効果が高いものの一つです。必要な保障を安くカバーできる保険がないかを探してみて。死亡保障にかかる保険料を下げたいなら、掛け捨ての「定期保険」が適していますが、タバコを吸わない人のための「非喫煙体向け保険」や、死亡保険金が次第に減っていく「逓減定期保険」など、さらに割安なタイプの保険も登場していますので、上手く活用してみましょう。

無駄を省いてできたお金はコツコツと貯蓄に回していきましょう。貯まったお金で実行したいのが住宅ローンの「繰り上げ返済」。大きく利息を減らすことができるため、すでに住宅ローンを返済中の人にはおすすめの節約術の一つ。いくらの利息が軽減されるかは金利や返済年数等によって異なりますが、早く実行するほどその効果は大きなものに。繰り上げ返済をするほどまとまったお金がない家庭ならば、節約で浮いた支出分を、住宅ローンの返済に回すという方法も。例えば借入額3000万円(ボーナス返済なし)、35年返済、金利3%の住宅ローンの毎月返済額である約11万5000円を、5年後に約1万円増やしたケースをみてみましょう。この増額によって返済期間は4年間縮まり、支払う利息は200万円以上軽減することができます。 
厳しい環境の今だからこそしっかりと家計と向き合い、無理なく無駄なく、限られたお金を有効に活用していきたいですね。

手取り月収に対する家計支出の目安
住居費
20〜30%
 
お小遣い
10%程度
食費
15〜20%
保険
7%程度
水光熱費
5〜7%
貯蓄
10%以上

(2008.10.31更新)

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