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アウトドアで“お庭”を創る、楽しむ【グランピング先駆者が語る、「ミドルドア・ライフ」な暮らし方 第5回】

アウトドア

アウトドアの魅力を住宅に取り入れるための、ちょっとしたヒントをご紹介。
キャンプ場・グランピング施設の企画開発を務める吉村司が提案する、新ライフスタイル「ミドルドア・ライフ」とは?

タイトル:MIDDLE DOOR LIFE vol.05
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キャンプ・グランピングのプロデュースをしている、ABC Glamp&Outdoorsの吉村です。僕が新提案するライフスタイル「ミドルドア・ライフ」、全5回のシリーズでお届けします。

僕は普段、キャンプ場、グランピング施設の企画開発や、グランピング専門雑誌Glampの編集長を担っています。その経験から、アウトドアをもっと楽しむためのアイデアとして、アウトドアの魅力を家の中に取り入れるライフスタイル「ミドルドア・ライフ」をおすすめしています。

「MIDDLE DOOR LIFE~ミドルドア・ライフ」

開放感、自然の安らぎ、四季の移ろいといったアウトドアの魅力を住宅(インドア)に取り入れるライフスタイル。
アウトでもインでもない「ミドル」の世界観。

そんなミドルドア・ライフの様々な楽しみ方をお伝えするコラムも、いよいよ最終回となりました。テーマは「アウトドアで“お庭”を創る、楽しむ」です。
(これまでのコラムはこちら

3,000坪のキャンプ場が庭となる楽しみは、狼狽えるところから

僕の家は、仲間達と手掛ける「FBI Awaji」というキャンプ場の敷地内にあります。なので、我が家の庭はキャンプ場のアウトドアスペースである3,000坪の全てとも言えます。この規模になると、一体何から手掛ければいいのか?わからなくなります。実際、12年前に開業した当時は自然と庭の区別がつかずにオロオロと狼狽えたことを覚えています。

そんな中、試行錯誤で始めたのがキャンプ場に生える野の草、野の花をそのまま植木やインテリアに活用することでした。ゲスト用のトイレに飾り、テントの脇に添える。ちょっとした工夫ですが、四季折々の自然の草花を使った演出は、キャンプ場に来ていただくゲストにも好評で、僕たち流ガーデニングの楽しみとなりました。

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キャンプ場の中に咲く草花を使ってインテリアにする楽しみ

さらに、自然に生えた草花を摘むだけでなく、種から植えることも始めました。最初に取り組んだのはハーブです。ミント、バジル、ラベンダー等。生命力が強く、虫除けにもなるのでキャンプ場には最適です。特に冬場はキャンプ場を3か月以上閉鎖するので、生命力が強いだけでなく簡単に植え替えられるのも魅力ですね。
 
中でもミントは香りも良いので、これをカフェ棟の横に小さな「ミント園」を作って栽培。葉がつけばそれを使ってカクテル「ミント・モヒート」を出すようにもなりました。摘みたてのミントの香りは最高で、今もカフェの人気カクテルとなっています。

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カフェ棟のインテリアにも、カクテルにもぴったりなハーブ

毎年、なんらかの植物を少しずつ植えてきました。冬場に手入れができないことで野菜の栽培を自力で行うことは厳しく、数々の失敗も。今では近隣農家さんのお力もお借りしながら、マイペースに取り組んでいます。
庭を創る、楽しむためには、絶対に無理をしないこと。それが僕の教訓です。

自然のテーマパークだって夢じゃない

無理をしない、と決めたら新しくできることも見つかります。たとえば、キャンプ場にずっと生えている樹木。ビーチ前にあり、海風にも耐えて春になれば実をつけるこの樹木を活かそうと考えて、子供達が遊べるブランコにしちゃいました。

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自然に生える樹木をブランコに。海を眺めるこのスポットは大人気

体重の負担で枝が折れてしまわないように工夫をして、子どもたちが安全に遊べるように完成した「木のブランコ」は、お客さまに大好評。公園にあるブランコの方が思い切り漕げるかもしれませんが、自然の木に支えられて揺られる感覚と視覚は、子どもたちにも格別のようです。
 
また、ビーチには冬場の強風や荒波で「流木」が多く流れつきます。波に洗われて白く色褪せ、独特の趣があって、人気がありますよね。僕も、スタッフたちと流木を集めてビーチにオブジェを作り、カフェのカウンターに張り付けてインテリアにしました。

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流木を集めて作ったオブジェ。様になっているでしょう?

自然に生きる木と、折れて海に流された流木を使ってキャンプ場を彩る。そんな工夫を重ねれば、「自然のテーマパーク」だって夢じゃないと思っています。

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ランタン照明に照らされることで、自然木だって立派なオブジェに

新築注文住宅なら叶えられる、庭も含めた全体設計

ご紹介したのはキャンプ場での事例なので、一般家庭にそのまま取り入れるのは難しいものもありますが、要は「庭」という空間を自由に解釈し、思いのままに創って楽しむことが何よりだと思っています。
好きな木や草花を植樹するもよし、近くに木々がある場合(ご近所の家の植木も含めて)は借景するもよし。そして、それら庭づくりはぜひ、家の設計と合わせて考えてみてください。庭づくりもまた、アウトドアとインドアを繋ぐミドルドア空間としての楽しみがたくさんありますよ。

庭と住宅とを一体で設計された事例

吉村’sチェック

まずはシンボルツリーを植えてみてはどうでしょう。木とともに家も家族も育っていく姿が見えますね。

吉村’sチェック

お客様をお出迎えする玄関のために考えられたお庭。インテリアとエクステリアが絶妙に合っていますね。

吉村’sチェック

家の周りの木々が素敵なら、一部を切り取って絵のように。高窓からの緑がとてもきれいです。

吉村’sチェック

お庭を最大限に楽しむ、見事なダイニング空間設計。インドアからも存分に楽しめます。

他にもいろいろ! 注文住宅の事例をチェック

「ミドルドア・ライフ」5回の連載を終えて

僕の「ミドルドア・ライフ」を5つのテーマでご紹介した連載はこれで終わりです。少しは皆さまのお役に立つことができたでしょうか?ここで最後にもう一度、皆さまにお伝えしたいこと、それは「アウトドアを楽しむことは簡単だ」ということです。
アウトドアというと、ちょっと敷居が高い。専用の装備や用具を揃えて、一定の知識がないと楽しめないのでは…。そう思われる方がとても多いように感じます。でも実際は、自然をいかに快適に楽しむか?という視点に立つことで簡単になるのです。

そして、そんなアウトドアを快適に、簡単に楽しむ絶好のチャンスが「新築一戸建ての注文住宅を建てるとき」ですね。小規模なウッドデッキを貼るだけで、部屋のレイアウトを少し工夫するだけで、それは実現させることができるでしょう。固定観念にとらわれず、自分たちの家族にとって最も快適な「ミドルドア・ライフ」を、マイホームで実現させましょう。

もし、まだアウトドアの楽しみに目覚めていないという方がいらっしゃったら、ぜひ僕たちのキャンプ場「FBI Awaji」にお越しください。2022年の営業は4月1日からスタートしています。キャンプ泊をしなくとも、日帰りでも楽しむことができますよ。お待ちしています!

読者の皆さまに、さらに新しいお知らせを。
2022年春、淡路島でまったく新しいスタイルの~移動するグランピングパーク~を開業準備中です。またどこかでお知らせしたいと思っていますので、ご期待ください!

ABCハウジングには多彩な住宅メーカーの提案するモデルホームが勢ぞろい。
一度にいろいろなモデルホームを見比べたり、体感できるから、
理想の住まいがきっと見つかります。