アウトドアの魅力を住宅に取り入れるための、ちょっとしたヒントをご紹介。
キャンプ場・グランピング施設の企画開発を務める吉村司が提案する、新ライフスタイル「ミドルドア・ライフ」とは?
僕は普段、キャンプ場、グランピング施設の企画開発や、グランピング専門雑誌Glampの編集長を担っています。その経験から、アウトドアをもっと楽しむためのアイデアの1つとして、住宅の中に取り込んだライフスタイルをお伝えしたいと常々思っていました。
でも決して「お家の庭にテントを設営しましょう!」というご提案をするわけではありません(笑)。アウトドアの魅力である、開放感、自然の安らぎ、四季の移ろい…そんな様々な魅力を、新築注文住宅で取り入れてみる。そんなアイデアのご提案です。
新しいライフスタイル「ミドルドア・ライフ」とは?
アウトドアは、外に出かけて楽しむものと思っていませんか?自宅では楽しめないなんて、そんなことはありません。家での過ごし方は、もっと自由であっていいのです。そんなライフスタイルを、僕は「ミドルドア・ライフ」と名付けました。
「MIDDLE DOOR LIFE~ミドルドア・ライフ」
アウトドアの魅力を住宅(インドア)に取り入れるライフスタイル。
アウトでもインでもない「ミドル」の世界観。
具体的なお話をしましょう。
僕は仲間たちと12年前、淡路島に「FBI Awaji」というグランピング施設もあるキャンプ場を開業しました。そして6年前には敷地の一角に自宅を建てました。その自宅のコンセプトこそ、ミドルドア・ライフだったのです。2階建ての小さな家ですが、こだわったのは海が目の前に広がるロケーションを活かした、約20畳のデッキテラスでした。
ここに食事を楽しむダイニングテーブルとイス、リラックスチェア(安楽椅子)を置いて「アウトドア・リビング&ダイニング」に。そしてジャグジーも設置しました。アウトドア・ライフであれば、テントやアウトドアグッズを用意するところですが、あえてインドア・ライフの家具、調度品を外に置いたのです。
いざ、デッキテラスでのミドルドア・ライフを始めてみると、想像以上の快適さでした。木材のデッキテラスはそのまま座っても木の感触が優しく、自然の中に溶け込むよう。そこで食事を楽しみ、夜空を見ながらお茶やお酒を楽しむ時間は格別。気が付けば、天候のいい日は寝る時以外ずっとデッキテラスで過ごしています。
暑い夏の季節はジャグジーに浸かりながら、寒い冬の季節はデッキテラスに暖炉を置いて薪を燃やして暖を取りながら。一年中ずっと、デッキテラスで過ごしています。
ホームパーティーをするにも、ミドルドアなら最適な時間と空間を醸し出してくれます
デッキテラスでのなによりの楽しみは、ホームパーティーです。外空間なので、遠慮なくバーベキューをすることができます。僕が最近ハマっているのはメキシコ料理。スーパーでトウモロコシの皮「トルティーヤ」を買ってきてコンロで炙り、しっかり味付けした鶏肉や挽肉を巻いて食べます。そう「タコス」ですね。
ここでもミドルドアは快適。家の中すぐにキッチンがあるので、コンロで調理した料理を外で味わうこともできます。もちろん冷蔵庫も近いので、キンキンに冷えたビール等を堪能することができます。ホームパーティーではひとり大忙しという奥様でも、ミドルドア・パーティーなら調理と食事を一緒に楽しむことができますよ。
新築注文住宅なら叶えられる、ミドルドア・ライフを取り入れた設計
デッキテラスが与えてくれる自然の開放感と安らぎは、何にも代えがたいと思っています。ぜひみなさんも、注文住宅を新築する際に取り入れてみてはいかがでしょうか?
今回は20畳の大きなテラスを紹介しましたが、決して広さは問題ではありません。小さなイスとテーブルを置くだけでも開放感はしっかりと楽しむことができます。注文住宅ならもっと自由なオーダーに応えた設えも可能になりますね。
デッキテラスを採用した事例
吉村’sチェック
リビング続きのウッドデッキにすれば広々とした印象に。高さを合わせればスッキリします
吉村’sチェック
デッキを家の中心に持ってくれば、視線を気にせず楽しめますよ
デッキテラスを設置すれば、お家でミドルドア・ライフを満喫することができます。大切なことは、空を感じ、風を感じられる屋外空間をどう創るか?なのです。
次回、Vol.2では「ミドルドアなキッチンの使い方」をご提案します。