ペットとの暮らしは多くの幸せと癒しをあたえてくれますね。ペットは大切なパートナーであり家族の一員です。最近では保護犬、保護猫を飼う人も増えてきました。そして生き物ですから、お散歩や餌の用意にお掃除、お留守番などいろいろと心と身体のケアが必要です。毎日のことなので人間もペットもお互いが快適で楽しく暮らせるようにしたいものです。
そんなペットと仲良く暮らせる家の工夫や注意点、さらにおすすめの設備などについてご紹介します。
コロナ禍でペットと過ごす家族が増えている?
コロナ禍でペットの飼育が増えているそうです。ペットフード協会の調査*によると、新規の飼育頭数は2020年に犬が前年比14%増で46万頭、猫が同16%増で48万頭。17年~19年は前年比で一桁の増減で推移しているため、ここ数年では顕著な伸び方です。
*全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)
https://petfood.or.jp/index.html
在宅の長時間化・長期化、外出抑制の中で家族や友人また仕事関係の人とすら会えず、人との触れ合いが激減し、コミュニケーションをとる相手が少なく孤独やストレスを感じる方が増えた社会情勢から、ペットの飼育が増えていると推察されます。
ペットとの暮らしが人に良い影響をあたえることはさまざまな研究で言われていて、「アニマルセラピー」という言葉があるように、癒しと安らぎをあたえてくれます。このような考え方の歴史は古く、古代ローマ時代に負傷した兵士に馬が用いられたそうです。
そんなペットとの暮らしを求めて犬や猫を飼いはじめる方が増えているのも納得ですが、生き物ですので飼う以上はしっかりと最後まで面倒をみて、人だけではなくペットの幸せについても考えたいものです。
ペットと暮らす家づくりのポイント
ペットとの暮らしは楽しいですが、いろいろな配慮が必要です。最近では愛猫も愛犬も健康や安全、ペットの心理的なストレスの軽減などから室内で飼う人が多く、家の中での快適さが求められます。話すことができないペットへの配慮は飼い主となる上で重要な責任です。
そんな飼い主のお悩みで多いのは、「ペットの臭い」「家具や床などへの傷」「トイレの後始末」、「抜け毛」や「室内温度調整」、キッチンや浴室などへの侵入による「不意の事故」など。これらの衛生面や健康面、安全面への配慮は人にとってもペットにとっても大切なことです。
また、最近ではこれらの衛生面や健康面、安全面だけでなく、ペットの行動特性に合わせて「ペットの幸福感」を満たせるような空間構成や設備などについても配慮がされるようになってきています。
例えば、ストレスや運動不足の解消に役立つ「回遊性をある間取り」、猫の場合はキャットウォーク・犬の場合はドックランなどペット専用の空間も充実させることが必要です。
住宅メーカーでは、「ペットと暮らす家」をコンセプトとした商品も数多く、傷に強く滑りにくいフローリングや脱臭のための機能の搭載、安全面でのペットゲートなど様々なアイデアで家づくりを検討することが可能です。
さらにはペットも歳をとっていきますが、若い頃は元気に家の中を動きまわっていてもいずれ足腰が弱り不自由になってきます。そんなペットの老後にも配慮した家づくりが大切となります。
猫と犬に必要な設備とは
猫や犬はそれぞれ習性が違いますので、それぞれに合わせた設備や仕上げ材、間取りの工夫が必要です。共通しているのは消臭機能があると良いということ、消臭機能のある壁紙やタイルなどを取り入れると良いでしょう。
その他に、猫と犬それぞれにおすすめの設備を少しだけご紹介します。
猫と暮らす家づくりに必要なもの
自由気ままな雰囲気が愛らしい猫。最近では、感染症や交通事故防止の観点からほとんどの家庭が室内飼いをしています。外に出られないため運動不足になりがちです。猫の習性を知って、健康でのびのびと暮らせるような工夫をしてあげましょう。
それでは、猫がうれしい設備などをご紹介します。
①キャットウォーク&タワー
猫は高いところが好き。敵がいなく獲物を見つけるのに高所から見下ろす習性があります。梁などを利用したキャットウォークやキャットタワーがあると運動不足の解消にもなります。
②ロック機能付きペット用ドア
猫は自由に動きまわりたいもの。室内で飼う以上なるべく行動範囲を広げてあげたいけど、部屋のドアを開け放しにできないことも。そんな時に有効な、部屋の入口にロック機能付きペットドアがあれば、入って欲しくない部屋には鍵をかけて制限できるので、猫も人も快適に安全です。
③爪とぎ柱
猫の動線上に爪とぎ柱を設置することで、壁や家具で爪をとがれることがなくなり、家がボロボロになって困るということを防げます。
④陽だまり窓スペース
猫は日向ぼっこや外を眺めるのが好き。窓辺でくつろげるよう、窓台を広めにとってあげると猫は快適に過ごせるでしょう。人もそんな猫を眺められるのでおすすめです。
犬との暮らす家づくりに必要なもの
いつも家族と一緒にいたい人懐っこく愛らしい犬。なるべく一緒にいてあげたいものの最近は共働き家族が増え一緒にいれない時間が増えたりお散歩ができないなんてことも。そんな時でも運動不足にならないように、愛犬の健康と飼い主が楽にお世話ができる設備などをご紹介します。
①お庭のドッグラン&室内の回遊動線
お散歩に行けない時や、お散歩だけでは運動量が足りない時、また高齢になって外でのお散歩が難しい時などに有効なのが、庭で自由に走ることができるドッグランや室内を回遊できる間取りにすることがおすすめです。土だと汚れますので、芝やヒメイワダレソウなどを植えると良いでしょう。
②足洗い場
大型犬などの場合は、玄関ポーチ脇にお湯も出る足洗い場があると冬はペットにも人にも快適で便利です。
③足腰に優しい床材
硬いフローリングなどは、小型犬や老犬には足腰に負担がかかり痛めてしまいます。フローリングだとスギやパイン材などの針葉樹は柔らかいのでおすすめですが、傷が付きやすいというデメリットもあります。傷が気になるという方はカーペットやビニル床タイルにすると良いでしょう。
④丸ごと洗えるマルチシンク
お風呂でペットを洗うのは腰をかがめて足腰に負担のかかりやすい体勢で洗うので、人にとって負担がかかります。小型犬などは、楽な姿勢でシャンプーしてあげられるマルチシンクがあると便利でしょう。
ペットにも人にも優しい家づくりのヒントをご紹介しました。まずは、住宅カタログなどを取り寄せて、ペット共生住宅の事例を参考にイメージを家族と共有してみてはいかがでしょうか。ABCハウジングでは、住宅メーカーへ簡単にカタログの請求もできます。カタログでイメージを膨らませながら、住宅展示場でペットと人が暮らしやすい空間を実際に体験することもできます。モデルハウス見学の際は、事前予約もできますので、ぜひご利用ください。
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