第10回 信楽焼きでつくる現代の水琴窟 No.1

信楽はこのシリーズで2度目ですが、今回の訪問先は室内に設置できる現代の水琴窟(すいきんくつ)を作る重蔵窯さんです。皆さんは本物の水琴窟の音を聞かれたことはあるでしょうか。茶室の庭などに壺を埋め、水滴の音を壺に反響させて楽しむとても趣のある仕掛けです。

昨夏は運休していた信楽高原鐵道に乗ることができました

JR東海道線草津駅で草津線に乗り換え、さらに貴生川(きぶかわ)駅で信楽高原鐵道に乗り換えです。
かわいい絵柄のワンマンカーに乗って田園地帯から少し山道へ。先週降った雪がまだ残っています。
貴生川駅から30分足らず、終点の信楽駅に到着。やっぱりいました、巨大な狸がお出迎え。

水琴窟のしくみと現代の水琴窟「琴音(ことね)」

水琴窟の仕組み。手水鉢(ちょうずばち)から滴る水音を土中の壺に反響させるため、地上では姿は見えません。
現代の水琴窟「琴音」は内部にモーターを置いて水を循環させ、滴る水音を壺に反響させる仕組みです。
モーターを出して見せているところ。

実際の音を聞いてください。土中の水琴窟より水滴の量を多めにしてよく音が出るようにしています。

LED照明を組み込んだ光の水琴窟もあります

LEDの光は動く水を通して揺らめき、水音との相乗効果でしばし瞑想の世界に浸ることができます。

上部のお皿の裏側にLED照明を組み込んでいます。
LEDの光はほのかで、周囲が少し暗めの方が美しい揺らめきがよく見えます。

信楽焼きの様々な風合いを楽しむことができます

青古信楽。径36cm × H40cm
信楽焼らしさを大切にしています。
白窯変。径36cm × H40cm
このデザインは顧客の要望で生まれました。
いぶし銀。径37cm × H30cm
よく音が響く秘密は壺の形にあります。白窯変。径33cm × H44cm
窯自然釉。径25cm × H40cm

スピーカーなどを使わず、陶器の壺に響かせるだけの自然な音が魅力の水琴窟はいかがでしたでしょうか。次回は工場の様子などを見せていただくことにしましょう。

(C) ABC HOUSING

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