伝統のこころとわざを再発見 第11回 越前和紙の産地で生まれた水をはじく和紙壁紙 No.2

前回は製紙工場の様子を見せていただきましたが、今回は製品の特長や施工例をご紹介しましょう。

玉紙シリーズの主な製品ラインナップ

もみ
手もみ加工がやさしい印象。色は全部で10色あります。
檀(だん)
楊柳(ようりゅう)のような横方向のしわ加工。楮(こうぞ)黒皮入りもあります。(11色)
民芸(楮黒皮入り)
楮の黒皮が散らばってナチュラル感いっぱい。(6色)
雲華
地色の上にパルプの繊維が雲のように広がっています。(5色)
(新商品)
「よし」の繊維が入ったかすかな横ストライプの次期新商品。

玉紙シリーズの特長

超撥水加工の図解。撥水は防汚性能に不可欠。水は弾くけれども通気性は確保。
通常の和紙は水はすぐに染み込み、汚れも付着しやすい。
機械での糊付けもOK。施工要領書の参照のみで普通にクロス職人さんが施工できます。和紙壁紙は高価というイメージですが、工夫を重ねて1,000~1,400円/mという価格を実現。

施工例を見せていただきましょう

柱を見せた真壁の仕上げもツートンの張り分けでモダンなイメージ。
床と天井は板張り、壁には和紙壁紙と自然素材に囲まれた快適な空間。
曲面の壁に思い切って濃色を配した個性的な茶室。白い壁も玉紙です。
店舗の内装材は不燃材料の認定が必須です。和紙壁紙で不燃と準不燃の認定が取得されています。
和室をモダンに、洋室をやさしくナチュラルなイメージに演出します。
モデルルームでの使用例。照明の反射も柔らかく寝室には最適。

自然素材で作られた水を弾く和紙壁紙はいかがでしたでしょうか。いくつものハードルを越えてなお和紙の風合いを十分に楽しめるこの製品が、10年も前に開発されていたことは驚きです。

取材協力
(C) ABC HOUSING

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