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家を購入するときの頭金は「貯める」か「運用して増やす」

お金

家が欲しいと思ったとき、原則は頭金を貯めて家を買うべきですが、金利や家賃、家族のライフプランによっては、頭金を貯めるよりも買ってしまった方がいい場合もあります。
今回は家を購入するときの頭金にスポットを当てて、住宅購入について考えてみましょう。

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頭金を貯めた場合と頭金ゼロの場合は、返済額はどうなる?

頭金を貯めると、住宅ローンの借入額と返済額を減らすことができます。借入額が少なければ、購入後に教育費や生活費に回せるお金が増え、無理のない返済ができます。
たとえば4,000万円の家を購入する場合の頭金と借入額、返済額を見ていきます。図表1は、全期間固定金利1.3%、35年返済で借りた場合、頭金の額によって試算したものになります。

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頭金ゼロと1,000万円を比べると、毎月返済額は2万9,648円、35年間では約224万円頭金1,000万円の方が少なくなります。

もし、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して扱う【フラット35】で借りる場合、頭金が1割未満だと金利が0.26%上乗せとなります。全期間1.56%になると、頭金1,000万円を入れた方が毎月返済額で3万4,708円、総返済額では約436万円も少なくなります。

民間金融機関の住宅ローンでも、頭金を入れることで、金利低くなるなどローンの条件が優遇されることがありますので、よく検討しましょう。

頭金を貯めた場合のメリット・デメリット

ここからは、実際に頭金を貯めるメリット、デメリットを整理しておきましょう(図表2)。

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頭金を貯めると返済額を減らすことはできますが、その間家賃を払い続けなければなりません。しかも、家賃を払いながら頭金を貯めるということも考えなくてはなりません。

たとえば5年間で400万円の頭金を貯めようと思った場合でも、毎月の家賃が10万円なら5年間の家賃は2回分の更新料を20万円とすると620万円です。

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4,000万円の家を、35歳の時、頭金ゼロで4,000万円のローンを借りて購入する場合と、5年間で400万円の頭金を貯めて40歳で購入する場合で、35歳から75歳までの40年間の住居費を比較してみましょう(図表3)。購入後の固定資産税などの維持費を毎月2万円とし、住宅ローンの金利は1.3%とすると、頭金を貯めずにすぐに購入した方が、住居費が402万円少なくなります。

しかし、社宅住まいで家賃が月5万円なら5年間の家賃は300万円、75歳までの住居費が6,323万円となります。頭金を貯めなかった場合との差は80万円程度に縮まります。逆に5年後に金利が上がっていたら、返済額が増え頭金ゼロとの差はもっと大きくなります。

このように、家賃やローンの条件によって変わるため、一概に損得は決められませんので、いろいろな条件をもとに試算してみることをおすすめします。

頭金を貯めるのではなく、運用して増やす方法

低金利の現在、住宅ローン金利以上の利回りで運用できるなら、手元に運用資金を残してすぐに家を買った方がよいと考える人もいるでしょう。

例えば、毎月5万円ずつ10年間積立て運用した場合、元本600万円に対し10年後の収益は、年利1%で約30.7万円、3%なら約98.7万円、5%なら約176.4万円プラスになります。増えたお金で繰上返済をすれば、支払利息を減らすことも可能です。

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ただし、運用は絶対ではありません。値上がりを目指せば必ずその分値動きのブレ幅(リスク)も大きくなります。継続投資、分散投資、長期投資で、リスクを軽減しながらしばらく使う目的がないお金で運用することが肝心です。

また、損得とは関係なく、頭金を貯めることは、貯蓄グセをつける、ゆっくりと家族のライフプランを考えながら物件探しができるなど、プライスレスなメリットもあります。頭金を貯める・貯めないは、住居費の比較だけでなく、今後家族が希望するライフプランをよく話し合った上で決めましょう。
分からない場合は、FPなどの専門家やハウスメーカーに相談してみるのもいいでしょう。

※当記事は、2022年2月3日時点の情報を元に作成しております。

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記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
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