
長く住んできた家を建て替える場合、費用はどのくらい必要なのでしょうか?今回は、家を建て替える際に必要な費用相場や検討すべきポイントを紹介します。建て替え費用として利用できる補助金も紹介しますので、検討中の人はぜひ参考にしてみてください。
家の建て替えとは?リフォームとの違いも含めて解説
住んでいる家をより長く大切に住み続けるための方法として、主に建て替えとリフォームがあります。建て替えとリフォームは似ているように感じますが、実は定義が異なります。また、発生する費用も変わってきますので、まずは建て替えとリフォームの違いについて確認しておきましょう。
家の建て替えとは?

家の建て替えとは、住宅の基礎部分から全て解体し、新たに家を建てることを指します。建て替える際の費用としては、大きく分けて「解体費用」と「新築費用」の2つが発生するため、一般的にリフォームよりも建て替えの方が費用がかかります。
また、建て替えの場合は費用がかかるだけでなく、工事期間も長いのが特徴です。建て替えをしている間の仮住まいに関する費用などもかかるため、諸費用についてもリフォームより多く必要となります。
リフォーム・リノベーションとは?

リフォームとは、住宅の基礎部分は残したまま改築や修繕、増築、減築を行うことを指します。費用面や工期で考えると、リフォームの方が負担は少ないです。
建て替えでは家全体を建て直しますが、リフォームは部分的に最新化するため、長く住んでいくとまた新たなリフォームが必要となることも考えられます。これらのことから、建て替えとリフォームのどちらがよいかは、検討する段階での家の状態で決めるとよいでしょう。
一般的な建て替え費用の相場とは
建て替えは、家の基礎部分を含めて全て解体した後に建て直すことです。非常に大がかりな工程になるため、費用面が心配な人も少なくないでしょう。
そこでここからは、一般的な建て替え費用の相場について解説します。あくまでも平均的な相場であり、依頼する専門業者や使用する工法、材料等によって費用は変動します。そのため、目安として検討して詳細な費用については見積もりを依頼しましょう。
建て替え費用は全国平均で約5,200万円

国土交通省「令和6年度・住宅市場動向調査報告書(2.4資金調達に関する事項)」によると、建て替えにかかる費用の平均は5,214万円という結果でした。そのうち自己資金比率は57.1%となっており、約4割は住宅ローンなど借入を利用していることがわかります。
なお、土地購入と同時に新築物件を建築する場合の平均額は6,188万円で、自己資金比率は32.2%という結果でした。6,188万円のうち、自己資金として1,992万円を支出し、残りの4,196万円は住宅ローンを利用していることになります。
土地を同時購入する新築物件と建て替えにかかる費用では、約1,000万円の差があります。これは、建築資材の高騰や人手不足の影響により、建築費用が高騰しており、また、土地価格の高騰が関係していると考えられるでしょう。
建て替えの場合はすでにある土地を使用するため、新たに土地を取得しなくて済みます。ただし、建て替えの場合は、もとの家を解体する費用がかかることを覚えておきましょう。
なお、地域や住宅の仕様によって土地の価格や建物の価格は大きく変動するため、不動産会社や建築会社に問い合わせをして確認することをおすすめします。
また、ここではさらに建て替えにかかる費用を「建物本体価格」「付帯工事費」「諸費用」に分け、それぞれの相場感を提示します。
建物本体価格とは、住宅の構造体や内外装、設備機器など、建物そのものの建設にかかる費用です。これは建て替え費用の大半を占めます。
住宅金融支援機構「2024年度集計表(土地付き注文住宅)」によると、注文住宅の建設費(土地取得費を除く)の全国平均は約3,500万円となっています。
ただし、この金額はあくまで平均であり、家の構造(木造、鉄骨造、RC造など)、延床面積、デザイン、使用する建材や設備のグレードによって大きく変動します。例えば、高気密・高断熱住宅や、デザイン性の高い注文住宅などは、平均よりも高くなる傾向があります。
付帯工事費とは、建物本体の工事以外にかかる費用です。これには、既存建物の解体費用、地盤改良工事費、外構工事費(庭、駐車場、フェンスなど)、電気・ガス・水道の引き込み工事費、そして建て替え工事中の仮住まいに関する費用などが含まれます。
付帯工事費は、建て替え費用全体の約15~20%を占めることが一般的です。
諸費用とは、工事費用以外にかかる事務手続きや税金などの費用のことです。主なものとして、以下のような費用が挙げられます。
- • 登記費用(建物表示登記、所有権保存登記など)
- • 不動産取得税(軽減措置あり)
- • 印紙税(工事請負契約書など)
- • 固定資産税・都市計画税(建て替え中は土地のみの課税になる場合も)
- • 住宅ローン関連費用(事務手数料、保証料、火災保険料など)
- • 引っ越し費用
- • 設計監理料(設計事務所に依頼した場合)
これらの諸費用は、建て替え費用全体の約5~10%が目安とされています。具体的な金額は、建て替え規模やローンの借入額によって異なります。
解体費用の相場

解体費用は、家の構造(木造、鉄骨造、RC造など)や延床面積、立地条件(重機が入りやすいかなど)によりますが、坪単価は木造で3~8万円ほど、鉄骨造で5~10万円ほど、RC造で6~15万円ほどを目安にしておくとよいです。一般的な一戸建て(30坪程度)であれば、総額で100万円~300万円程度が相場となります。
地盤調査費・地盤改良費

新しい家を建てる前に、土地の地盤が建物を支えるのに十分な強度があるかを調べる「地盤調査」が義務付けられています。地盤調査費用は一般的に5~10万円程度です。
もし地盤調査の結果、地盤が弱いと判断された場合は、「地盤改良工事」が必要になります。地盤改良工事には、地盤の状態に応じていくつかの工法があり、費用も大きく異なります。一般的には30万~150万円程度が目安ですが、大規模な改良が必要な場合はそれ以上かかることもあります。
仮住まい・引越し費用の相場
建て替えを行う場合は、自宅の建て替え費用だけでなく工事期間中の仮住まいに関する費用も必要です。リフォームとは異なり、建て替えの場合は基礎も含めて全て解体してしまうため、一旦別の住まいを確保する必要があります。建て替え工事がどれくらいかかるのかに基づいて、その期間だけ借りられる賃貸物件を探しましょう。
想定される条件として、子どもがいる場合は通学可能な範囲内であることや、短期間のみの賃貸契約が可能な物件であることが挙げられます。マンスリーマンションなど、短期間のみの入居に特化した賃貸物件があればなおよいでしょう。
仮住まいへ引っ越す際の引っ越し費用や、引っ越し先の月極駐車場でも出費がかかることもあります。建て替えを検討する場合には、必ず仮住まいや引っ越しの費用も忘れずに計上しましょう。
一般的に、仮住まい費用(家賃、敷金、礼金、仲介手数料など)と2回の引っ越し費用(仮住まいへ、新居へ)で、総額30万~100万円程度を見込んでおくのが無難です。
家の建て替えに使える住宅ローンや補助金
先述した国土交通省の調査では、建て替え費用の平均は約5,200万円でした。そのうち半分程度を自己資金でまかない、残りの半分を住宅ローン等の借り入れを利用する人が多いようです。
そこでここからは、住宅を建て替える際に使える補助金や助成金を紹介します。少しでも建て替え費用の負担軽減につながるよう、ぜひ参考にしてみてください。
住宅ローンは使えるが条件も確認しよう

「建て替えローン」という専用の住宅ローンもありますが、多くの場合、通常の住宅ローンを利用できます。ただし、融資の実行タイミングや担保の設定方法が、土地購入を伴う新築とは異なる場合があります。
例えば、旧居の解体から新居の完成まで期間があるため、その間のつなぎ融資が必要になるケースや、仮住まい費用も合わせて借り入れる必要がある場合も。また、既存の住宅ローンが残っている場合は、その完済手続きや担保の解除なども必要になるため、事前に金融機関としっかり相談し、最適な資金計画を立てることが重要です。
築年数の古い家には解体費用のサポートがある
築年数の古い家を解体して建て直す場合は、自治体独自の解体費用サポートが受けられることがあります。現在では、空き家や築年数の古い家に対して助成を行っている自治体が増えてきています。
そのため、まずは住んでいる地域で解体費用の補助金がないか調べてみましょう。地域によっては「解体補助金」「建て替え建築補助金」などという名称で助成事業が行われています。
ほかにも、ブロック塀の解体費用の補助金もあります。家の建て替えと同時に塀などの外壁も新しくすることが多いため、ブロック塀の解体補助金についても自治体にたずねてみましょう。自治体にもよりますが、撤去費用のうち上限を10万円前後として一定の補助率を定めていることが多いようです。
木造住宅の建て替え(耐震化)に関する補助金

昭和56年5月以前の建築基準法に適合している木造住宅では、耐震強度が不十分であることが多いため、耐震化を伴う建て替えの場合には補助金がもらえます。
具体的には、耐震診断費用が全額補助されることや、建て替え費用として100~200万円の補助金が交付されます。なお、建て替え後の家の構造などによって補助額は変わります。この補助金も自治体単位で独自に実施されているため、住んでいる地域の市区町村窓口へ問い合わせましょう。
建て替え時に環境に配慮した設備を新設する場合の補助金(省エネ・ZEH)

新しい家に建て替える際、環境に配慮した設備を新設すると補助金が交付されることがあります。こちらも他の補助金と同様、自治体ごとに対象となる設備や補助額には違いがあります。全国の自治体で補助対象となっていることが多い設備は以下の通りです。
- ●省エネ給湯器の導入
- ●ZEH支援事業・システムの導入
- ●太陽光発電設備
- ●合併浄化槽の設置
- ●雨水タンクの設置
- ●家庭用燃料電池システムの導入
新築住宅(注文住宅)の購入に際して、省エネ性能やZEHが重要なポイントとなりつつあります。一定のZEH水準を満たす住宅の場合には、金利引き下げが行われたり、住宅ローン控除の優遇が受けられたりします。
また、家を建て替える際も環境性能の高い設備は重視されており、長く安心して暮らせる家づくりのために環境配慮は欠かせないポイントです。助成金や助成率は他の助成事業と同様、住んでいる自治体にたずねましょう。
ZEHについてはこちらの記事で解説していますので詳しく知りたい方はこちらもチェックしてみましょう。
ZEHの補助金制度とは?もらえる金額や取得するための対象要件をわかりやすく解説
環境性能の高い住宅設備は光熱費節約にもつながる
家を建て直した後は長く住み続けることが一般的ですので、できれば最新の住宅設備を設置したいものです。特に、環境性能の高い住宅設備を設置すると、先述したように各種補助金や助成金の対象になることもあります。
例えば、省エネ給湯器や太陽光発電、家庭用燃料電池システムの導入では、その後の電気代やガス代の節減につながります。また、台風などの自然災害時には自宅で蓄えているエネルギーを使えるので便利です。このような住宅のZEH化は、環境に優しいと同時に家計にも優しいため、建て替えのタイミングで検討することをおすすめします。
住宅緑化の促進で受けられる補助金

建て替えに際して、壁面や屋上の緑化を施す場合には補助金が受けられる自治体があります。ほかにも、ブロック塀ではなく生垣にすることで補助金を交付している自治体もあるので、気になる方は住んでいる自治体にたずねてみましょう。
いずれも対象となる面積や高さなど制限があり、補助率も自治体によって違います。住んでいる地域の補助金にはどのようなものがあるのか、事前に把握した上で建て替えを進めるとよいでしょう。適用される補助金がある場合は、積極的に活用することをおすすめします。
費用面だけではない!建て替えの注意点と検討すべきポイント
建て替えの注意点として、再建築不可の家は解体後に建て替えができないことが挙げられます。また、既存不適格の場合は、現行の建築基準法に照らして建て替えをすることになるため、必ずしも高さや広さの制限がこれまでの家と同じにならない場合があります。(建蔽率や容積率の制限から、建て替えすることで減築になることもある)
費用面での注意点は、事前に金融機関や住宅メーカーで試算し、無理のない返済計画ができるのかマネープランを立てることです。ここから紹介する建て替えの注意点や検討ポイントをおさえて、無理のない計画を立てていきましょう。
建て替えができるかどうか必ず事前に確認しよう

繰り返しになりますが、建て替えとは一度基礎部分も含めて全て解体し、新たに住宅を建て直すことです。つまり、一旦土地を更地の状態にした上で基礎から建て直すことになります。そのため、再建築ができる土地かどうかを必ず事前に確認しましょう。
建築基準法における接道義務を満たしていない土地は、新たに家を建てられないというルールがあり、これを再建築不可といいます。接道義務とは、前面道路の幅員が4メートル以上で、土地の間口が2メートル以上接していなければいけないという義務です。
基準となっている2メートルとは、緊急車両が侵入できるように確保すべき幅となっています。そのため、新たに家を建てる場合は、火事や自然災害等で緊急車両が通行する場合のルートが確保できないと再建築不可となってしまうので、注意しましょう。再建築不可である場合は建て替えができないため、リフォームでの対応となります。
類似している制度で、既存不適格建築物というルールがあります。既存不適格建築物とは、現行の建築基準法上のルールは満たしていないものの、今すでに建っている建物で利用している間は違法ではないとされる建物のことです。
この場合、一旦更地にして新たに家を建て直す場合には新築扱いとなり、現行の建築基準法を満たす住宅にする必要があります。したがって、建て替え前の家よりも建蔽率や容積率の規制が厳しくなることがあるのです。既存不適格建築物の建て替えでは、これまでの家よりも狭くなることや、高さの制限を受けることで階数が少なくなる場合があります。
このように、建て替えをする場合は、建築基準法や都市計画法など現行の法令上の制限を受けることになります。そのため、これまでの家と同じ広さや階数での建て直しができない場合があることを知っておきましょう。
建て替えができるかどうかや、建て替えによってどのような制限を受けるのかについては、事前に建て替えを依頼する業者などの専門家へ相談すると安心です。
建て替えがマネープラン上負担のないものか把握しよう

建て替えは、リフォームよりも工期が長く費用もかかります。預貯金から建て替え費用を捻出する場合では、一時的に大きな資産減少となるでしょう。
住宅ローンなど融資を受ける場合では、返済計画に無理のないプランニングが必要です。いずれにしても、マネープランはしっかり策定した上で建て替えを検討しましょう。少しでも負担を軽減できるように、先述した補助金などの制度も活用することがおすすめです。
建て替えのメリット・デメリット
建て替えのメリット
建て替えの最大のメリットは、間取り、デザイン、住宅性能の全てをゼロから自由に設計できる点です。最新の耐震基準や省エネルギー基準に対応させることができ、長期的に安心して暮らせる快適な住まいを実現できます。
- • 理想の間取りやデザインを自由に実現できる
- • 最新の耐震性、断熱性、省エネ性などを導入できる
- • バリアフリー化や高齢者対応など、将来を見据えた設計が可能
- • 新築のため、住宅設備を最新のものに一新できる
- • 基礎から作り直すため、地盤の補強や改良も可能
- • 住宅ローン控除など、新築住宅向けの優遇制度を利用しやすい
建て替えのデメリット
一方で、建て替えは費用が高額になる傾向があり、工期も長くなります。また、工事期間中の仮住まいが必要になるため、一時的な負担が増える点もデメリットと言えるでしょう。
- • 費用が高額になる
- • 工事期間が長く、仮住まいが必要になる
- • 手続きや打ち合わせが多く、手間と時間がかかる
- • 固定資産税などの税金が高くなる可能性がある
- • 再建築不可の土地では建て替えができない
- • 既存不適格建築物の場合は、現行法規に合わせた減築などが必要になる可能性がある
リフォーム・リノベーションのメリット・デメリット
リフォーム・リノベーションのメリット
リフォーム・リノベーションは、既存の建物を活かすため、建て替えに比べて費用や工期を抑えられる点が大きなメリットです。
- • 建て替えに比べて費用を抑えられる
- • 工事期間が短く、仮住まいが不要な場合もある
- • 愛着のある住まいの構造や思い出を残せる
- • 固定資産税などの税金が大きく上がりにくい
- • 部分的改修のため、必要な箇所だけ費用をかけられる
リフォーム・リノベーションのデメリット
しかし、既存の構造に制約されるため、間取りやデザインの自由度が低いこと、また、耐震性や断熱性などの住宅性能向上には限界がある点がデメリットです。
- • 間取りやデザインの自由度が建て替えより低い
- • 建物の構造によっては、希望する改修ができない場合がある
- • 水回りなどの配管位置変更に制約がある場合がある
- • 耐震性や断熱性などの性能向上には限界がある
- • 部分的な改修では、老朽化した他の部分の維持費が将来的に発生する可能性がある
建て替えの流れとスケジュール
家族との相談・情報収集
建て替えを検討し始めたら、まずは家族間で「どのような家にしたいか」「予算はどのくらいか」「いつまでに建てたいか」といった希望や条件を十分に話し合いましょう。その後、インターネットや住宅展示場、書籍などで情報収集を行い、理想の住まいのイメージを具体化させることが重要です。
建て替えのステップと期間の目安
建て替えは、一般的に以下のようなステップで進みます。それぞれの期間は、家の規模や業者の状況、施主の決定スピードによって異なりますが、全体で1年~1年半程度が目安となります。
- • 情報収集・業者選定(1~3ヶ月)
住宅会社や建築家を探し、相談・面談を行う期間です。複数の候補から信頼できるパートナーを選びましょう。 - • プランニング・設計(2~6ヶ月)
選定した業者と打ち合わせを重ね、間取りやデザイン、仕様を決めていきます。建築基準法などの確認もこの期間に行われます。 - • 見積もり・契約(1~2ヶ月)
設計図を基に詳細な見積もりを作成してもらい、内容を十分に確認した上で工事請負契約を締結します。 - • 既存家屋の解体工事・地盤調査(1~2ヶ月)
引っ越し後、既存家屋の解体工事を行います。その後、必要に応じて地盤調査や地盤改良工事を実施します。 - • 建築確認申請・着工準備(1ヶ月)
役所に建築確認申請を行い、許可が下りたら着工準備に入ります。近隣への挨拶もこの時期に行います。 - • 基礎工事・建物本体工事(4~6ヶ月)
基礎工事から始まり、上棟、外装、内装、設備設置など、建物の建築を進めていきます。 - • 竣工・引き渡し・引っ越し(1ヶ月)
建物が完成したら、最終的な検査(完了検査)を行い、問題がなければ引き渡しとなります。その後、新居への引っ越しです。
建て替えを検討するタイミングと判断基準
建て替えの目安は築年数30年以上
一般的に、日本の木造住宅の寿命は30年~40年と言われることがあります。もちろん、適切なメンテナンスを行っていればさらに長く住めますが、築30年を超えると構造材の劣化や設備の老朽化が進み、大規模な修繕やリフォームが必要になるケースが増えてきます。
また、建築基準法も時代とともに改正されるため、築年数が古い家は現行の耐震基準を満たしていないことも多く、安全性向上のために建て替えを検討する良いタイミングと言えます。
建物の状態を評価する
建て替えかリフォームかを判断する上で最も重要なのが、現在の建物の状態です。専門家による「住宅診断(ホームインスペクション)」を受けることで、基礎や構造材の劣化状況、雨漏り、シロアリ被害の有無などを客観的に評価できます。
特に、構造に関わる重大な損傷がある場合や、大規模な間取り変更を伴うリフォームが難しいと判断された場合は、建て替えを検討する方が賢明な場合が多いでしょう。
ライフスタイルと将来の計画を考慮する
家族構成の変化(子供の成長、親との同居、独立など)、働き方の変化(リモートワーク導入など)、将来の介護の必要性など、ライフスタイルの変化に合わせて住まいも変化させる必要があります。現在の家でこれらの変化に対応できない場合、建て替えは将来にわたって快適な暮らしを実現するための有効な選択肢となります。
専門家の意見を聞く
建て替えかリフォームか、どちらが良いか迷った際は、複数の建築会社やリフォーム会社、設計事務所など、それぞれの専門家から意見を聞くことが大切です。特に、建築士やホームインスペクターなどの第三者の専門家は、客観的な視点から建物の状態や法的制限、費用などについてアドバイスをしてくれるでしょう。
【坪数別】建て替え費用の目安は?
延床面積20坪の家を建て替える場合
20坪程度のコンパクトな住宅の場合、建物本体価格は2,000万円~3,000万円程度が目安となるでしょう。これに解体費用や諸費用を含めると、総額で3,000万円~4,500万円程度を見込んでおくと良いでしょう。都市部で土地価格が高いエリアでは、この費用に加え、地盤改良費用なども考慮に入れる必要があります。
延床面積30坪の家を建て替える場合
最も一般的な延床面積である30坪の場合、建物本体価格は2,500万円~3,500万円程度が目安です。総額では4,000万円~5,500万円程度となることが多いでしょう。間取りの自由度も高く、家族構成に合わせたプランが実現しやすい坪数です。
延床面積40坪の家を建て替える場合
ゆとりのある40坪程度の住宅の場合、建物本体価格は3,000万円~4,500万円程度が目安となります。総額では5,000万円~7,000万円程度になることもあります。広い敷地で、多世帯同居や趣味の部屋などを設けたい場合に検討されることが多いでしょう。
建て替え費用を抑えるコツ
高額になりがちな建て替え費用ですが、いくつかの工夫でコストを抑えることが可能です。
シンプルな間取りや形状にする
複雑な間取りや凹凸の多い外観デザインは、その分使用する建材や工期が増えるため、コストアップにつながります。シンプルな総2階や、長方形に近い間取りにすることで、構造が安定しやすく、設計・施工の手間も削減できるため、費用を抑えることができます。
リーズナブルな建材や設備を選ぶ
内装材や外壁材、キッチン・バスルームなどの設備機器は、グレードによって価格が大きく異なります。全ての箇所で最高級品を選ぶのではなく、予算に合わせてメリハリをつけ、標準仕様や普及品の中から品質の良いものを選ぶことでコストダウンが可能です。
付帯工事費用を抑える
外構工事を必要最低限に抑える、既存の庭木などを活用するなど、付帯工事費を見直すことも重要です。また、解体業者や引っ越し業者も複数社から見積もりを取り、比較検討することで、より安価な業者を見つけられる可能性があります。
建て替えの費用に関するよくある質問
一軒家を解体して建て替える費用はいくらですか?
一軒家の解体費用は、家の構造や広さによって大きく異なります。木造30坪程度の住宅であれば、約100万円~300万円程度が目安となります。これに加えて、新しい家の建築費用、地盤改良費、仮住まい費用、諸費用などがかかります。
フルリフォームと建て替え、どちらが安いですか?
一般的には、フルリフォームの方が建て替えよりも費用を抑えられる傾向にあります。リフォームは既存の構造を活かすため、解体費用や基礎工事費が不要な場合が多く、工期も短いためです。しかし、建物の老朽化が著しい場合や、大規模な間取り変更を伴う場合は、リフォームでも高額になることがあり、建て替えの方が長期的に見てメリットが大きい場合もあります。専門家による住宅診断や複数社の見積もりを比較検討することが重要です。
家の建て替えにかかる費用は平均でいくらですか?
住宅金融支援機構「2024年度集計表(土地付き注文住宅)」によると、注文住宅の建築費(土地取得費を除く)の全国平均は約3,500万円となっています。これに解体費用や付帯工事費、諸費用を含めると、建て替えにかかる総費用は、延床面積30坪程度の一般的な住宅で約4,000万円~5,500万円程度が平均的な相場と言えるでしょう。
建て替えの対象となる築年数は?
建て替えを検討する目安となる築年数は、一般的に30年~40年以上と言われています。この時期になると、構造材の老朽化、設備の寿命、現行の耐震基準を満たしていないなどの問題が生じやすくなるためです。ただし、適切なメンテナンスが行われていれば、さらに長く住み続けることも可能です。最終的には、建物の状態や家族のライフスタイルの変化、将来の計画を総合的に考慮して判断しましょう。
建て替えとリノベーションの具体的な違いは?
「建て替え」は、既存の建物を基礎から全て解体し、更地にしてから新しい建物を一から建築することを指します。一方、「リノベーション」は、既存の建物の骨格を活かしつつ、間取り変更やデザインの刷新、性能向上(断熱性、耐震性など)を行う大規模な改修工事を指します。リフォームが原状回復や部分的な修繕であるのに対し、リノベーションは「新たな価値を付加する」という点で異なります。建て替えの方が自由度が高く費用も高額になる傾向があり、リノベーションは制約があるものの費用を抑えやすいのが特徴です。

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家の建て替え・まとめ

家の建て替えとは、基礎部分から解体して更地にしたあと建て直すことです。リフォームよりも大がかりな工事が必要となることから、工期も長く費用もかかります。建て替えの費用は、解体費用で100~300万円ほどかかり、家の新築では2,500~4,500万円ほどかかるのが相場です。
このほか、仮住まいにかかる費用や諸費用も換算すると、延床面積30坪程度の一般的な住宅で総額約4,000万円~5,500万円が建て替え費用の相場となります。建て替えに際して利用できる補助金等も活用しながら、無理のないマネープランを立てて家の建て替えを進めましょう。



