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リビング横に和室は便利?設けるメリットやおしゃれに見せるレイアウト事例6つ

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新築戸建てで間取りを決めるときにリビングを大きくするか、リビングを少し小さくして横に和室を設けるか悩まれる方は多いでしょう。そこで当記事ではリビング横に和室を設けるメリット・デメリットを素敵な事例を交えながらご紹介します。

リビング横に和室を設置するメリット

戸建てを新築するときに、リビングの横に和室を作る間取りは人気のレイアウトです。以前は客間という要素が強い和室でしたが、リビング横に和室を作ることにより、用途も変化してきました。

部屋の「個室化」により、家族の集まる部屋はリビング、それ以外は各自個室というレイアウトも人気です。そのため和室自体を持たないという間取りも増えてきましたが、一部屋和室があるとフレキシブルにさまざまな用途で使えます。
リビング横に和室を設置することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的な使い方を通してそのメリットをみていきましょう。

赤ちゃん・子どもスペースとして

リビング横の和室の活用方法として多いのが、赤ちゃんや小さな子どものスペースです。畳はフローリングに比べ素材が柔らかいため、万が一転倒しても安全性が高く安心です。

小さな子どもは床に座って遊ぶことが多いので、見守る大人も一緒に寄り添って床に座ることが多いでしょう。そのようなときでも固いフローリングに比べ、畳であれば腰への負担が少なくなり、大人にとっても快適です。

またお昼寝のときもリビング横の和室は大変便利です。季節を問わず快適な畳であれば赤ちゃんもぐっすり。リビングの隣にあることで家事をしながら赤ちゃんの様子も見守れるので安心です。

家事をする空間として

リビング横の和室を家事室として使われているケースも多いでしょう。取り込んだ洗濯物を畳んだり、アイロンがけをしたりするスペースとして和室は大変便利です。

ただし和室を設ける位置が家事動線上になく、かえって不便になることもあります。洗濯物を和室で畳んでも衣類を戻すクローゼットの位置が離れていたり、洗濯物を干してある場所が和室から遠かったりすると無駄な行動が増え、手間が増えてしまいます。

家事室として使う目的で和室を作る場合には、洗濯物を干す場所との位置関係や、クローゼットとの距離など全体のレイアウトを考えた上で場所を決めるといいでしょう。

客間として

最近では来客時はリビングでもてなすという方が増えてきていますが、ダイニングテーブルやソファに座れないような人数を招いたときには、和室でのおもてなしも便利です。和室は椅子が不要なため、人数に制限がありません。

子どもがお友達を連れてきたときには、小さなテーブルを出して和室で遊ぶというのもいいでしょう。また泊まりを要する来客時には、和室が一部屋あると寝室として活躍してくれます。

ワークスペースとして

テレワークの普及に伴い、急きょ自宅にワークスペースが必要になった方も多いでしょう。

最初はリビングで書類を広げ、仕事をしていた方も多かったはずですが、食事のたびに片付けなければならなかったり、家族が話しかけてきたりと集中できない方も多いのではないでしょうか。

リビングに隣接する和室であれば、子どもの様子を気にしながらも、ふすまを閉めてしまえば仕事に集中できるのでワークスペースとしてもおすすめです。また食事のたびに書類を片付ける必要もなく、次に仕事に取り掛かるのがスムーズになります。

リビング横に和室を設置するデメリット

さまざまな用途に便利に使えるリビング横の和室ですが、デメリットも当然あります。どのようなデメリットがあるか具体的にみていきましょう。

和室を作ることでリビングの面積が小さくなる

これは当然のことですが、リビング横の和室を作ることでリビング自体の面積が狭くなります。和室は小さいものでも3~4.5畳ほどの面積を取ることが多く、上手に和室を使いこなせないと「リビングを大きくすれば良かった…」と後悔される方もいます。

リビング横の和室は「あると何かと便利かな」と、具体的な目的を持たずに作られるケースが多い部屋です。このような場合は、上手に活用できず物の置き場になってしまうということも。

個室と違い、フレキシブルに使えるというのが和室のメリットでもありますが、目的がないことでかえって使いこなせないようであれば和室を作らないという選択もあります。

フローリングよりも手入れが大変

畳はやわらかく、ひんやりとしない快適さとは逆に、水濡れや汚れなどに弱いのがデメリットです。飲み物をこぼしたり、ペットが粗相をしてしまったときにはフローリングに比べ、手入れが大変です。

さらにフローリングに比べて寿命が短いというのもデメリットになります。使用状況にもよりますがフローリングが15〜20年ほどの寿命であるのに対し、畳の場合は、裏返し(畳は裏表使える)を含めて寿命は約6~10年です。

また場所によっては陽当たりが良く日焼けで劣化したり、ペットが爪とぎをしてしまって摩耗したり、耐久性の面では強いとは言いにくいでしょう。

高齢者には布団よりもベッドが向いている

将来親との同居を考えて和室を一部屋作りたいという方も多くいます。高齢者の方は洋室よりも和室の方がリラックスできて落ち着くのではないかと考えている方が多いからです。しかし、同居となると和室がいいとは限りません。

介護や看護が必要になった場合には、介護される側にとっても介護する側にとってもベッドの方が便利なケースが多々あります。毎日の布団の上げ下ろしは大変ですし、敷きっぱなしになるのであれば、カビの問題も発生します。

また起き上がるときも布団よりもベッドの方が床との段差がある分、足を下ろして起きられ、スムーズに起き上がれます。ベッドを置くのであれば和室よりも固さのあるフローリングの方が向いています。

将来親を迎え入れるときのためにと和室を考えている方は、「高齢者=和室」という固定観念を捨て、本当に和室がベストかをもう一度考え直してみるといいでしょう。

リビング横の和室を設けるときに気をつけたいポイント

リビング横に、おしゃれで快適な和室を作るためにはいくつかのポイントがあります。使用目的や家族構成によって注意点が異なりますので、実際の生活を想像しながら決定してください。

リビングの雰囲気に合わせる

リビング横に作る和室でもっとも大切な点はリビングの雰囲気に合わせるということです。最近では和室と言っても純和風の和室から洋風リビングの雰囲気に合わせた北欧風のおしゃれな和室など、さまざまなテイストの和室があります。

リビング横の和室はふすまや仕切りがあっても、開けっ放しにしておくことで空間をより広く演出できるため、リビングと一体化できるような雰囲気作りをすることも大切です。

和室の印象を決めるアイテムが畳と壁の色。最近リビング横に作る和室では、へりのないおしゃれな琉球畳が人気です。へりのない畳は空間を広く見せられるので、3~4.5畳など小さい面積の和室を作るときには特におすすめです。

また和室に使われる壁では、くすみカラーを使ったおしゃれなアレンジや、ネイビーやグレーなどを一面貼りしてアクセントにする手法も人気です。

仕切りもふすまではなくガラスの間仕切りにしたり、ふすま紙ではなく洋風の壁紙を使ったり、リビングの雰囲気と一体化するアイテムが多く発売されています。リビングの雰囲気に合わせ一体化するのか、和室のみ少し個性的なデザインにするのかで雰囲気を変えられます。

ふすまや仕切りを設ける

リビング横に和室を作るときには、ふすまや仕切りをあらかじめ作っておくと個室としても成立するためより快適に便利に使えます。

ふすまを戸袋の中に収納できるよう設計すれば、リビングと仕切りなく一つの空間として使ったり、必要なときだけ個室にしたりできるので、シーンに合わせてフレキシブルに利用できます。

リビングとの床レベルはどうするか

リビング横に和室を作る際に、リビングと床レベルを揃えるか、小上がりタイプにするかで迷う方も多いでしょう。この2種類はそれぞれにメリット・デメリットがあります。

リビングと同じ床レベルであればリビングとの一体感もありバリアフリーのため、転落などの危険もありません。しかし個性的な和室は作りにくいため、無難なイメージになりやすいのが特徴です。

小上がりタイプの場合は、段差を利用した収納を設けたり、小上がり部分に腰掛けたり、個室感のある空間になりおしゃれな雰囲気も出せます。しかし小さなお子様がいる家庭の場合は転落の危険性があります。もちろん段差は大人や高齢者にとっても危険なケースがあるため注意が必要です。

家族構成に合わせてどちらが向いているかを選択しましょう。

目的に合わせた収納

以前の和室といえば大きな押し入れが一つあり、布団の収納場所やひな人形などの季節ものの収納場所として活用されていました。以前のように和室に布団を敷いて寝るのであれば、もちろん押し入れが必要ですが、そうでない場合は目的に合わせた収納がおすすめです。

和室でよく使う家事用品の収納場所にしたり、赤ちゃんや小さなお子様のおもちゃや赤ちゃんグッズなどの収納場所にしたり、使用目的に合わせてフレキシブルに変えられるクローゼットがあると便利です。

使いやすいリビング横の和室事例

ここからはリビング横の素敵な和室の事例を6つご紹介します。人気の琉球畳や一面貼り、洋風の和室、ロールスクリーンなどが使われており、おしゃれに仕上がっています。ぜひ和室を作るときの参考にしてみてください。

使いやすいリビング横の和室事例①

こちらは板張りでぐるりと囲った埋め込み式の琉球畳がおしゃれな和室です。掘りごたつを置くことで自然と家族が集まりたくなるような落ち着いた空間になっています。リビングでも使われているダークブラウンを天井・床に使うことで一体感のある空間に仕上がっています。

使いやすいリビング横の和室事例②

こちらは床の間に朱色と市松模様の一面貼りで個性的な雰囲気の和室に仕上がっています。キッチンの赤と床の間の朱色がリンクし、個性を出しながらも連続した色の繋がりがあります。ふすまを閉めてしまえば個室として使い勝手のいい空間になっています。

リビング側からはあまり見えない部分を一面貼りにすることで、個性的ではありながらリビングの雰囲気を邪魔しません。和室に入ったときに遊び心が光る工夫がされています。

使いやすいリビング横の和室事例③

こちらの和室は壁や天井・収納も洋風でリビングの雰囲気にもぴったり合っています。畳の周りの板張りはフローリングの色に合っているので一体感のある空間になっています。

使いやすいリビング横の和室事例④

こちらの和室は、すだれ調のロールスクリーンで仕切れるようになっているので、飲食店でのお籠り感の雰囲気も併せ持つ空間になっています。へりのある昔ながらの畳を使いながらも斜めにくり抜いた垂れ壁が印象的で、遊び心のある仕上がりになっています。

使いやすいリビング横の和室事例⑤

こちらは床の間、あじろの天井など、オーソドックスな和室となっています。ふすまを閉めれば個室となり、ダイニングの隣にあるので来客のおもてなしにも便利な位置にレイアウトされています。

使いやすいリビング横の和室事例⑥

掃き出し窓やリビングからの光が降り注ぐ明るい和室。掘りごたつを使ったゆったりと落ち着いた空間で、いつまでもおしゃべりしていたくなる空間に仕上がっています。和紙風のロールスクリーンは洋風和室にも人気のアイテムです。

リビング横に和室をレイアウトして活用しよう!

リビング横に和室をレイアウトすれば、子どものスペースとして、来客時のおもてなしスペースとして、家事室として柔軟に利用できる便利さがあります。我が家の場合はどのような使い方がベストか、レイアウトする場所によっても活用方法が変わります。
ぜひ、実際の生活を想像しながらレイアウトする場所を決め、より快適な暮らしが行える和室に作り上げていきましょう。

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