以前よりもおうち時間が増え、家にいる時間をもっと快適にしたい!という方が増えています。そこで注目されているのが、ベランダやバルコニーを使った「アウトドアリビング」。今回は、アウトドアリビングの作り方の注意点をふまえながら素敵な実例をご紹介します!
アウトドアリビングとは
「アウトドアリビング」とは、居室の延長上に中庭やベランダを設け、身近に外空間を楽しむセカンドリビングのような空間を指します。
ベランダでプールをしたりティータイムを過ごしたりと、ここ数年のおうち時間の増加でアウトドアリビングを楽しむ方が増えています。キャンプよりも手軽で、思い立ったときにいつでもできるのが一番の魅力です。
住宅を新築やリフォームするときには、アウトドアリビングを視野に入れた設計にするだけで、より一層おうち時間が充実したものになるでしょう。そこで今回は、アウトドアリビングの作り方や注意点、真似したくなる魅力的な実例をご紹介します。
アウトドアリビングの作り方
アウトドアリビングでしたいことを考える
「アウトドアリビング」の使い方は千差万別。子どもがいるご家庭では、プールをしたりバーベキューをしたりと楽しめます。また、週末にブランチを楽しんだりお酒を飲んだりと、大人も楽しめるのがアウトドアリビングです。自分好みの使い方ができる点が魅力でしょう。
音や臭いなど近隣への配慮は重要ですが、家の中のリビングとの違いは季節や自然を感じられること、家の中より多少汚れてもいいと思えること、開放感があることなど、アウトドアならではのメリットがあります。
アウトドアリビングを作りたいと思いはじめたら、「そこで何をしたいか」「どのように使いたいか」など構想を練ってみましょう。家族だけでくつろぐのか、お友達も招いて楽しみたいのか、頻度や人数によっても必要となる設備が変わってきます。
隣接するリビングとインテリアテイストを揃える
アウトドアリビングを楽しむ場合、最初に必要となるのは「椅子」です。キャンプ用のアウトドアチェアを持っている方は、そちらで代用してみましょう。ベランダや中庭でゆったりしていると飲み物や食べ物が欲しくなるので、テーブルも揃えたいところです。
このように、少しずつ必要なものを買い揃えて、空間を自分好みに作り上げていくのは楽しいですよね。また、間取りがリビングに隣接する場合、リビングとアウトドアリビングのインテリアテイストを揃えると、より素敵な空間が完成します。
最近ではアウトドア用品が充実し、アウトドア用品専門店だけでなく雑貨店やホームセンターにも商品が並んでいます。キャンプ用品とは思えないようなおしゃれな商品が増えているので、ぜひチェックしてみてください。
木の温もりを大切にしているリビングであれば、上の実例のように床をウッドデッキにしてリビングの延長のような空間を作るとおしゃれです。
また、スタイリッシュモダンであれば、スチール製のテーブルセットを置いたり色や素材を揃えたりするだけで、統一感のある魅力的な空間になります。
日除けアイテムを取り入れる
バーベキューやお昼寝など、日中のアウトドアリビングで長時間楽しむ場合、日除けアイテムがあると快適です。キャンプ用のテントや、オーニング(屋外に設置して、日差しを調整したり雨をよけたりする可動式のシェード・テント・タープ等の総称)などもおすすめです。
固定式のタイプであればそれほど問題はありませんが、簡易的なタイプの場合は台風などの風が強いときに飛ばされないよう注意が必要です。
そのため、頑丈に設置したり片付けたりするなどの工夫が重要でしょう。特に、2階以上や屋上など周りに遮るものが少ない場合は、台風など風の影響も受けやすいので気をつけましょう。
アウトドアリビングを作る場所
アウトドアリビングを作る場所に明確な決まりはありませんが、間取りとしてはリビングの隣に作ることが最も活用しやすいです。調理をする場合も、キッチンの近くである方が食器の運び込みも楽になります。
また、リビング横に作ることで、室内からの景観も広く感じられます。子ども部屋や寝室の横に作ると利用しにくく使う頻度が減ってしまうため、リビング沿いのスペースに作ると良いでしょう。
1階の庭に作る
戸建て住宅であれば利便性のいい1階にリビングを作り、リビングに面した庭を利用してアウトドアリビングを作る方が多いでしょう。
リビングのフローリングに近い色のウッドデッキを施工し、窓を開放したらひと続きの空間になるような使い方は、リビングをより広く感じさせてくれます。1階にアウトドアリビングを作る場合は、近隣からの目隠しをあらかじめ計画することが重要です。
近隣からの目隠しとして人の視線を遮るような塀や樹木などがあると、おしゃれに安心してくつろげます。土地に余裕がある場合は間取りを設計する段階で中庭に設け、中庭をアウトドアリビングにすると、家族だけのプライベート空間ができます。
2階のバルコニーに作る
住宅街などで1階の陽当たりが期待できない場合は、リビングを2階に配置する間取りも増えてきました。このようなときは、2階のリビング横のベランダを利用してアウトドアリビングを作るといいでしょう。
近隣住宅の2階からの視線はありますが、道路沿いではないため1階の庭に比べると開放感があるのが魅力です。1階と比べると植樹などが難しいため、上の実例のような人工芝を敷くとよりアウトドア感を盛り立ててくれるでしょう。
また、階層が上がると遮るものが少なくなり風が強くなることも多いので、台風も含めた風対策が必要です。安心して楽しめるように設備を工夫し、近隣への配慮を行うことが注意点でしょう。
屋上テラスに作る
1階や2階にアウトドアリビングを作るスペースがない場合は、屋上の空間をあらかじめアウトドアリビングとして計画するのもおすすめです。土地が限られている場合や部屋数に限りがある場合などには、もう1つの空間として屋上を思う存分楽しめます。
新築で住宅を建てる場合は、屋上緑化を考えてみるのもいいでしょう。以前は台風などの強風で土壌が飛ばされる問題がありましたが、技術が進化してこのような問題も少なくなってきました。
屋上緑化は、屋根への直射日光を防いでくれるため家全体の断熱性をあげてくれます。また、ヒートアイランド現象を和らげてくれるので、自治体によっては補助金を出しているところもあります。
屋上でのアウトドアリビングは遮るものがないため、より開放感を味わえます。星を眺めたり花火を見たりと、アウトドアならではの理想的な時間を過ごせるでしょう。
しかし、アウトドアリビングを屋上にする場合、屋根がないため直射日光による劣化がデメリットとなります。劣化しないために、耐久性の高い素材のものをあらかじめ選んでおくことが重要です。
また、屋上の場合は部屋に隣接していないため、シンクの確保も重要です。施工の段階から必須設備として取り入れましょう。
アウトドアリビングを作る際のポイント
注意点①道路や近隣住宅から見えない工夫
アウトドアリビングを作る場合、外からの視線を遮る必要があります。特に、1階の庭に作る際は道路や近隣住宅からの視線と同じ高さになるため、視線を遮らないとなかなかくつろげません。塀や樹木、オーニング、テントなどを配置するようにしましょう。
注意点②洗濯物干しスペースと分ける
庭やベランダに洗濯物が出ていると、生活感が出たりバーベキューなどで臭いがついてしまったりします。スペースが確保できない場合は、一時的にでも洗濯物を干さないほうがいいでしょう。
空間に余裕がある場合、アウトドアリビングを洗濯物干し場とは別のスペースに確保すると、便利で利用頻度も上がります。洗濯物は2階のベランダ、アウトドアリビングは1階の庭など、設計段階から決めておくと理想の空間を作りやすくなります。
注意点③耐久性のあるアイテム、折りたためるアイテムを使う
アウトドアリビングに使うグッズは、防水性や耐久性などの機能を兼ね備えているアウトドア専用用品を使うといいでしょう。布製のタイプでも気軽に拭き取れるものや水洗いできるタイプがあるので、汚れた場合にも安心です。
特に、室内用グッズはそこまで耐久性が備わっていないため、直射日光が当たるところで使用すると劣化が進みやすくなります。そのため、折りたためるものだと便利でしょう。
注意点④シンクを備える
アウトドアリビングの使用目的にもよりますが、アウトドアリビングでバーベキューやプールをしたい場合は、あらかじめ設置する設備としてシンクを設けておくのが理想です。
シンクがあることで、バーベキューで使った鉄板を簡単に洗えたり、デッキが気軽に掃除できたりと便利でしょう。また、アウトドアリビングとして使わなくなった場合も、ガーデニングを楽しまれる方が多くいらっしゃいます。その場合にもシンクがあると安心です。
素敵なアウトドアリビングの実例集
暮らしのイメージ作りはABCハウジングのインテリアフォトギャラリーで
ABCハウジングの「インテリアフォトギャラリー」ではあなたの多数の画像からあなたのイメージにぴったりのおうちを探すことができます。お気に入りのカテゴリやテイスト、お近くの展示場にあるモデルハウスなど条件指定からあなたのおうちにぴったりのイメージを探してみましょう。
今回は実例の一部を紹介していきます。気に入ったイメージがあればおうちづくりの参考にしてみましょう。
素敵なアウトドアリビングの実例①
こちらの実例は、屋上を利用したアウトドアリビングです。周辺に高い建物が少ないため、景色がとてもいいですね。青々とした空を眺めながらくつろげて、芝生の上に寝転ぶと自然を独り占めしているような気持ちになれます。
バーベキューをしても臭いの問題が出にくいので、気軽にバーベキューが楽しめる点も屋上にアウトドアリビングを作るメリットです。「花火を見ながらバーベキューをする」「流星群を堪能する」など、たくさんの素敵な思い出が作れそうですね。
素敵なアウトドアリビングの実例②
こちらの実例は、2階のバルコニーを利用したアウトドアリビングです。あらかじめ設計段階から屋根の軒の出を長めに取ることで、バルコニー内でも日陰になる部分を作っています。新しくオーニングなども不要になり、日差しが強い日でも気軽にアウトドアリビングを楽しむことができます。
隣接するリビングや居室への陽当たりの問題もあるので、このバランスを考えながら屋根の軒の出を決めるといいでしょう。また、実例にもあるように、アウトドアリビングの人気のアイテムのひとつにハンモックがあります。ハンモックは子どもから大人まで楽しめるアイテムです。
壁などに固定するタイプから、最近では置き型のハンモックも販売されています。気持ちのいい季節には、ハンモックでお昼寝や読書を楽しめます。椅子とは違った気持ちのいい時間を過ごせるので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。
素敵なアウトドアリビングの実例③
こちらは、アウトドアリビングを チュニックや刺しゅうを施した民族調のフォークロア調インテリアでまとめた実例です。大好きなロードバイクを見ながら友達とお酒を飲んだり、バーベキューをしたりするのにぴったりな空間です。ダークブラウンのウッドデッキが空間を引き締め、素敵な空間に仕上がっています。
好きなものに囲まれた空間で楽しむアウトドアリビングは、とても幸せな空間になるでしょう。友達と楽しむのも、1人でゆっくり過ごすのにもおすすめな事例です。
素敵なアウトドアリビングの実例④
こちらの実例は、芝生の上にテーブルセットとマットのスペースを設け、大人数でくつろげる空間を作り出しています。芝生を施工することで、テーブルセットを揃えなくてもマットを敷くだけでくつろぎの場になります。また、夏にはプールを出して臨機応変に空間を使えます。
1階の庭であれば芝生の施工もできますが、2階や屋上テラスなどは人工芝がおすすめです。小さな子どもたちが安心して遊ぶスペースも確保でき、アウトドアリビングの活用頻度も高くなるでしょう。
素敵なアウトドアリビングの実例⑤
こちらの実例は、リビングに面したアウトドアリビングです。リビングの窓を全面開放できるので、アウトドアリビングとの一体感がありますね。また、リビング側にいても半屋外にいるような気分を味わえ、とても開放的な空間になっています。
フローリングは長手方向で並行に貼ることが多いですが、こちらの実例のようにフローリングを短手方向に貼り、ウッドデッキの方向と合わせることで、ひと続きのように見せる効果があります。取り入れたくなる素敵なテクニックですね。
イメージ通りのおうち作りにはモデルホームマッチングも活用可能
ABCハウジングではインテリアフォトギャラリーの他にも「ライフスタイル別モデルホームマッチング」であなたのイメージに沿ったモデルホームがある展示場を探すことができます。
簡単なチェック項目に回答するだけでぴったりのモデルホームのタイプを探すことができますので理想のおうちイメージを形作るのにもおすすめです。
開放感あふれるおうちをお探しの方はぜひチェックしてみてください。
アウトドアリビングでもう一つの理想のくつろぎ空間を!
理想的なアウトドアリビングは、使用目的や家族の構成、間取りによって異なります。施工の段階から必要となる設備をあらかじめ作ることで、住みはじめてからすぐに快適なアウトドアリビングを楽しめます。
当記事でご紹介したアウトドアリビングの注意点や事例を参考に、自分好みの快適な空間を作ってみてください。