家づくりを考える際、見逃せないポイントの一つが「家事動線」です。家事動線とは、家事を行う際の移動経路や作業工程に伴う移動を指します。この動線が効率的であるほど、家事の負担が軽減され、生活の質が向上します。
家事の中でも特に時間と手間がかかる洗濯は、専用のランドリールームを設けると家事効率をあげることが可能です。ランドリールームは、洗濯機、乾燥機、アイロン台などを一ヶ所に集め、洗濯に関連する一連の作業をスムーズに行うためのスペースです。洗濯に関する動線をまとめて動きを最小化できるので、効率アップが叶います。
そこで今回は、ランドリールームのメリットやコンパクトな家でも設置できるのかなど、気になる点を徹底解説します。
家事動線を整えるメリット
はじめに、家事動線や洗濯動線を最適化すると得られるメリットについて確認しましょう。
家事動線とは?
家事動線とは、家事をする際の部屋間の移動経路や作業スペース内での移動経路のことです。具体的には、家事の際にどこをどのように動いているかを指します。家事動線が整っていると、さまざまな家事の一連の流れがスムーズになり、無駄な移動や手間を省けるので、日常の家事が格段に楽になるのです。
また、効率的な動線を考えることで、それぞれの家事を同時進行させやすくなり、家事ストレスも軽減されます。家事にかかる時間が短縮できれば、余った時間を家族と過ごす時間や自分自身の自由時間に充てられるため、日常生活の質も向上するはずです。
洗濯動線とは?
洗濯動線とは、家事動線の中で、洗濯作業に関わる動線のことです。
具体的には、以下の洗濯の各工程を移動しながら行う際の経路のことを指します。この動きがスムーズで効率的であるほど、洗濯にかかる手間や時間を大幅に削減できます。
- ・洗濯物を集める
- ・必要な場合は予洗いや染み抜きをする
- ・洗濯機に入れる
- ・バルコニーなどの屋外の物干し場や、室内の物干し場に干す
- ・乾燥後取り込む
- ・必要な場合はアイロン掛けや引っかけ傷などを補修する
- ・畳んで仕分ける
- ・各部屋のクローゼットや棚に運んで収納する
洗濯動線の効率化が重要な理由
家事動線の効率化を考える場合、まずはじめに洗濯動線の最適化を検討しましょう。
洗濯は家事の中でも特に時間がかかる作業です。近年では、全自動洗濯乾燥機を利用すれば、多くの作業を自動化できます。しかし、全自動と言っても、思っているよりも手間がかかります。
衣類の中には、乾燥機を使っていいものと使ってはいけないものがあるので、それらを仕分けて別々に洗濯機に入れる必要があります。また、当然ながら乾燥機を使えない衣類は干す工程が必須です。
洗濯動線を見直して各工程の移動を短くすれば、毎日の洗濯の手間が削減されます。例えば、洗濯機から干す場所までの距離を短くすること、乾いたものをたたむ場所を確保すること、洗濯物を干す場所の近くにアイロン掛けのスペースを作ること、衣類の収納までの移動距離を短くすることなどに注意して計画しましょう。
特に、水分を含んだ重い洗濯物の持ち運びは大変なので、洗濯物を干す経路を短縮できると体力的な負担を軽減できます。また、小さな工夫ですが、洗濯機と洗剤の保管場所、洗濯物を干す場所とハンガーや洗濯ばさみの収納場所、アイロンスペースとアイロン台の収納場所を近づけるだけでも時短に繋がります。
ランドリールームをつくると家事動線が改善する理由
家事動線の中でも、洗濯動線は特に動線が複雑になりがちです。ランドリールームを作ると、洗濯に関わる手間を一気に減らすことができます。
ランドリールームの役割
ランドリールームは、洗濯・乾燥・アイロン掛けといった一連の作業をまとめて行えるスペースです。洗濯機の設置場所、洗濯物を干す場所、取り込んだ洗濯物をたたむ場所、収納する場所など、洗濯に関わる作業場所同士は、離れた場所にあることも多いものです。
そこで、ランドリールームを設けて、これらの動線を一つの空間に集約するのがおすすめです。その際、ランドリールーム内の配置だけでなく、他の部屋とのつながりに配慮するのも大切です。それにより、洗濯と他の家事を並行して進めやすくなり、洗濯だけでなく家事全体の効率もアップさせられます。
洗濯動線の効率が劇的にアップ!
ランドリールームを設置すると、洗濯に費やす時間を大幅に短縮可能です。洗濯に必要な工程は多岐にわたるので、どの工程の効率化を特に重視したいかを考えましょう。
例えば、洗いあがった洗濯物を干すための動線を短くするのが最優先であれば、洗濯物の室内干しスペースを洗濯機の近くに配置しましょう。その際、スペースを広めにとることや、ポールを使いやすい高さに設定するなどの工夫をすればさらに使いやすさが増します。
リビングに洗濯物が溜まらずすっきり過ごせる!
取り込んだ洗濯物を一時的に仮置きする場所やたたむ場所を確保できるのは大きなメリットです。洗濯物をリビングなど他の生活スペースに置かずに済むので、すっきり過ごせます。リビングにたたむ前の洗濯物があふれることがないので、来客時などに慌てて片付ける心配もありません。また、ランドリールームと洗面脱衣室が分かれていれば、来客が洗面所で手を洗う際も、生活感を抑えられます。
せまくても充実のランドリールームを計画しよう
限られたスペースでもランドリールームを作ることは十分可能です。コンパクトでも充実したランドリールームを実現するコツを解説します。
3畳程度のスペースでもランドリールームは作れる!
ランドリールームと聞くと、一つの部屋としてスペースを確保するイメージがあります。もちろん、余裕のある広さでそれぞれの作業スペースや物干しスペースを十分にとれればベストです。しかし、ランドリールーム設置の主な目的は洗濯動線の最適化です。そのため、3畳程度のスペースでも、機能的なランドリールームを作ることができます。
洗濯機や乾燥機と一緒に、洗濯物の仮置きやアイロン掛けができる作業用カウンターを設置するだけで、家事動線が短くなり、効率的に洗濯をこなせます。また、洗剤や洗濯小物を収納できる棚を設置すれば洗濯用品の整理整頓も容易です。
しかし、家全体の間取りの兼ね合い上、コンパクトなスペースでも確保するのが難しい場合もあるでしょう。そんな時は、洗濯動線を最適化させるための代替案を考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、洗濯物の仮置き台兼アイロン掛けスペースとなる小さなカウンターを、洗濯機の近くに作るだけでも家事負担は大きく減ります。また、ホールの一角など使っていない空間にランドリールームと同様の機能を持たせる工夫も考えられます。洗面所近くのホールや廊下の左右に目隠しできる壁を造作し、その部分に収納や物干しスペースを作るだけでも洗濯動線は短縮できます。
ランドリールームの収納を充実させる!
ランドリールームに作業用カウンターを設計しても、その上にモノがあふれてしまっては、使い勝手の良いスペースにはなりません。カウンター上をすっきり保つためにも、収納計画を事前に検討することが重要です。
洗濯動線を短縮するためには、余計な移動をできる限り省く必要があります。使うものを使いたい場所の近くに収納するのが理想的です。例えば、作業用カウンターの近くにアイロン台やアイロンの収納スペースを設けたり、物干し場の近くにハンガーの収納場所を計画したりすることなどが考えられます。
さらに、デッドスペースを極力減らしてスペースを有効活用しましょう。洗濯機の上部の空間に造り付けの棚を設計しておけば、使いやすい高さに収納スペースが確保できます。また、ランドリールームの壁面を活用して、収納力をアップさせるのもおすすめです。例えば、壁に収納棚やフックを取り付けて小物の収納に利用すると便利です。
洗面脱衣室とまとめて広々空間を実現
洗面脱衣室とランドリールームを別々に設けるスペースがない場合、洗面脱衣室を広めにとってランドリールームの機能を持たせる方法はいかがでしょうか。空間をまとめると、それぞれのスペースを独立させるよりも広がりを出せるメリットがあります。
また、脱いだ衣服を入れる洗濯かごと洗濯機の距離を近づけられるので、洗濯物を移動させる動線を短縮できます。洗面化粧台で予洗いができるため、スロップシンクを設置する必要もありません。スロップシンクとは、洗面化粧台とは別に設置するシンクです。主に汚れが激しいものの洗濯前の汚れ落としや、つけ置き洗いに利用され、バケツをすっぽり置けるような深型のものが主流です。
この間取りを取り入れる場合の注意点は、家族が洗面室を使う時間帯には、生活動線と交差するため使い勝手が下がることや、洗面化粧室の生活感が増してしまうことです。
ですが、ロールカーテンなどを利用して空間を仕切れば、来客時に生活感を隠すことが可能です。洗濯かごや室内物干し場が視界に入らないようにすれば、気兼ねなく利用してもらえるでしょう。
ランドリールームはどこに設置するかが重要!
ランドリールームの設置場所は、家事効率に大きく影響します。洗濯動線をより最適化するためには、ご自身の家にとって使いやすい場所を考えましょう。単純に広いスペースを確保するよりも、家事の流れに沿った便利な場所に配置する方が大切です。
ランドリールームは洗面所に隣接しているイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、それぞれの家族のライフスタイルによって最適な配置は異なります。どこに配置すると最も家事動線が効率化できるかを柔軟に考えてみましょう。
例えば、キッチンに隣接させれば、料理の合間に洗濯機を回すなど手の空いた隙に洗濯作業を並行しやすくなります。洗濯物を外干しすることが多い場合は、バルコニーやデッキの近くに設置すれば、水分を含んだ重い洗濯物を運ぶ手間が省けます。バスルームに隣接させれば、脱衣後の衣類や入浴時に使用したタオルなどを洗濯かごに入れやすく、洗濯物の管理が楽になります。
ランドリールームは洗濯に必要な工程すべてを行う空間のため、滞在時間も長くなりがちです。小さな子どもがいる家庭では、子どもの居場所に視線が通る位置に配置すれば、安心して家事ができるでしょう。また、ある程度の広さがとれる場合は、絵本やおもちゃを置いてランドリールーム内で子どもを遊ばせながら、洗濯作業を進められるようにするのも一案です。
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ライフステージ別!理想の機能を叶えよう
ランドリールームの機能でどれを重視するかは、家族のライフスタイルに合わせてカスタマイズしましょう。
洗濯物の多い子育て世代に最適なランドリールーム
子育て世代は、とにかく洗濯物の量が多くなりがちです。また、つけ置き洗いや漂白が必要な場合も多く、数十分間~一晩程度つけ置きした状態の洗濯物も増えます。そのため、つけ置きしているバケツや洗面器を一時置きする場所を作ると便利です。
また、着替えの頻度が高い子どもの服は枚数が増えるほか、子育て世代ではシーツやラグなど大きな物の洗濯も増えるため、室内に物干しスペースを広めに確保できると効率がアップします。
スポーツウェアや作業着の洗濯効率をアップするランドリールーム
子どもがスポーツをしている場合や仕事で使う作業着を洗う場合、泥や油など落ちづらい汚れがついていることも多いものです。靴やユニホーム、作業着をスロップシンクで予洗いすれば、他の洗濯物への汚れ移りも気になりません。また、洗濯前には、土やほこりが落ちやすいので、掃除しやすい材質の床材を選ぶのもポイントです。
これらのグッズは毎日使うことも多いので、洗濯した翌日までにきちんと乾燥させたいものです。浴室乾燥機を利用したり、通気性の良いラックを設置するほか、湿度を逃がす排気口を設置すれば、乾燥速度をスピードアップさせられます。
高齢者に配慮したランドリールーム
身体が不自由な方や高齢者でも使いやすいランドリールームを作るには、作業スペースを使いやすい高さに合わせることが大きなポイントです。作業用カウンターの高さ調節ができるような造作や、椅子に座りながら作業できる広さを確保するなどの工夫が必要です。できるだけ楽な姿勢で、アイロン掛けや洗濯物を畳む作業ができれば、長時間の家事でも疲れづらくなります。
また、安心してランドリールームを使用するための安全性への配慮も必要です。水濡れしても滑りづらい床材を利用することや、手すりを設置することで転倒のリスクを下げられます。
ライフスタイルの変化によっては使わなくなる可能性もある
ランドリールームを検討する場合、将来のライフスタイルの変化に対応できるような設計を考えておくことも必要です。子どもの成長や、家族の年齢、体の変化などによってライフスタイルが変わると、ランドリールームが不要になる場合もあります。将来的にランドリールーム以外の用途に転用する可能性も考えておけば、無駄なスペースになってしまうことを防げます。
例えば、趣味の部屋や収納として活用することを想定して、将来のリフォーム方法を計画しておくのも一案です。それに合わせて、あらかじめ間仕切り壁の変更や棚の造作をしやすい造りにしておくのがおすすめです。そうすれば、必要とされるタイミングで容易にリフォームできます。
ランドリールームを計画する際のポイント
より効率のよいランドリールームを計画するためのポイントを紹介します。
ファミリークローゼットと隣接させると収納動線も効率アップ!
ランドリールームとファミリークローゼットを隣接させる間取りには、多くのメリットがあります。
ファミリークローゼットとは?
ファミリークローゼットとは、家族全員の洋服や小物などをまとめて片付けられるクローゼットのことです。衣類を一ヶ所で管理できるので、他の部屋に衣服が散乱することを防げるほか、衣替えの手間も削減でき、日常の家事が一層楽になります。
ファミリークローゼットの理想的な配置
ランドリールームとファミリークローゼットのスペースを隣接させると、洗濯物の移動を最小限に抑えられます。家族それぞれのクローゼットに洗濯済みの衣類を運ぶことは、洗濯動線が長くなる一因です。ファミリークローゼットがあれば、いっぺんに衣類を片付けられるので、洗濯動線を大幅に削減できます。
さらに、ハンガー収納をメインとしたクローゼットにするのもおすすめです。洗濯物が乾いたら、干していたハンガーのまま、ファミリークローゼットに移動させるだけですみます。これにより、洗濯物を畳む手間が省け、家事時間を短縮できます。
回遊動線を計画する
ファミリークローゼットは家族全員の共用スペースとなるので、ホールから出入りすることが一般的です。この動線に加えてランドリールームと連結させると、ホールとランドリールームの双方から出入りできる回遊動線ができます。回遊動線を採用すれば、洗濯物を片付ける動線をさらにコンパクトにまとめられます。
さらに、ランドリールームとキッチン、リビングなどをつなげて、メインとなるスペースを全て回遊できるように計画するのもおすすめです。そうすれば、洗濯だけでなく、掃除動線や収納動線など家事動線全体がスムーズになり、家事効率が大きく向上できるでしょう。
作業カウンターの使い方がランドリールームのポイント!
上記でも紹介した通り、作業用カウンターは、洗濯物を畳んだり、アイロン掛けをする場所としての使い方がメインとなるでしょう。スペースが限られている場合は、跳ね上げ式のカウンターを採用して、使わない時は折り畳めるように工夫すれば狭い空間でも設置可能です。
狭いスペースだからこそ、作業台を固定して、上下に収納スペースを設けるという考え方もあります。収納スペースが十分であれば、整理整頓が容易で見た目もすっきりさせられるので、コンパクトながらも使い勝手の高い空間を実現できます。
ある程度の広さが確保できる場合は、作業用カウンターを、多目的な家事スペースとして活用できます。パソコン作業や家計簿をつけたり、書類を整理したりするデスクとして使うのもおすすめです。
洗濯物の室内干しスペースを確保する工夫
洗濯物の室内干しスペースを十分に確保すれば、時間帯や天候に関わらず好きなタイミングで作業できます。洗濯物の量が増えがちな時期や乾燥に時間のかかる季節でも、余裕のある物干しスペースを確保できると最適です。季節の変わり目や年末年始の大掃除の時などのストレスを軽減できます。例えば、壁面に折りたたみ式の物干しを設置する方法や、取り外し可能なポールを利用して必要な時だけ取り付ける方法などが考えられます。
ランドリールームの換気計画
ランドリールームは湿気がこもりやすく、ほこりが舞いやすいため、あらかじめ換気計画を検討しましょう。適切な換気をして湿度を管理できれば、カビの発生を防ぐだけでなく、洗濯物の乾燥スピードもアップできます。
ランドリールームの照明を工夫しよう
ランドリールームには明るい照明を選びましょう。光の色は蛍光色を選べば、洗濯物の汚れやシミを見逃しづらくなります。また、カウンターの手元を照らす照明を併用するのもおすすめです。裁縫などの細かい作業を行う場合は、LED照明にするとちらつきが少なく目が疲れづらいため最適です。
ランドリールームにぴったりのクロスは?
ランドリールームは洗濯物の湿気やにおいがこもりやすい場所なので、吸湿効果や脱臭効果のあるクロスを選びましょう。これらの機能を持ったクロスを使用するとランドリールーム内の空気を快適に保ち、カビの発生も防げます。
しかし、ランドリールームを計画するならば、機能性だけでなくインテリアも楽しむことがおすすめです。ランドリールームは他の部屋とインテリアを合わせる必要のない、独立した空間です。
また、家族以外の人が訪れる場所ではないため、思い切ったデザインやカラーを試してみるのも良いでしょう。自分好みのクロスを自由に使えば、ランドリールームを特別な空間に変えられます。洗濯や家事をする場所を自分のお気に入りのインテリアにできれば、少しでも家事時間を楽しくできるのではないでしょうか。
まとめ
ランドリールームを効果的に設計できれば、家事効率を大幅に向上させ、家事に要する時間や家事ストレスを軽減できます。ランドリールームについて検討する際の重要なポイントをまとめると以下の通りです。
・ランドリールームは洗濯、乾燥、アイロン掛けなど洗濯作業を一ヶ所で行えるため、洗濯の家事効率が向上させられること
・ランドリールームについて検討する場合、家族のライフスタイルに合わせて、どの作業に関わる動線を優先したいか明確にすること
・限られたスペースでも、洗面脱衣室と一体化させたり、収納を工夫したりすれば、充実した空間が実現できること
・家族のライフスタイルに合わせて、ファミリークローゼットや他の家事スペースとつなげると、洗濯だけでなく、家事全体の効率もアップできること
・様々な家事をまとめて行える家事ステーションとして使ったり、将来のライフスタイルの変化にも対応させたりなど、柔軟に計画できること
ランドリールームは、洗濯作業をメインとする空間ですが、配置や使い方によっては家事動線全てを効率アップできます。快適で便利なランドリールームを作って、家事ラクを叶える住まいづくりを実現してみてはいかがでしょうか。
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