住まいにまつわる雑学イロイロ 知っていると楽しい! 住まいの学校コラム vol.14

各地に残る歴史的に価値の高い建築物には、
現在の住まいや建物にも取り入れられている、
優れた技術や工夫などがあることを
ご存知でしたか?そんな名建築をピックアップし、
どんなヒミツが隠されているのか
ウォッチングしてみました!

(その1)制震技術 五重塔

1300年以上前に建てられ、現在も創建当時の姿を残す、奈良県にある国宝「法隆寺・五重塔」。
そのほか各地に現存している五重塔なども、地震で倒壊した例がほとんどないのだそう。
地震にも負けない優れた伝統技術を「スカイツリー」が受け継いでいます。

イラスト:法隆寺・五重塔
  • 塔の中心に設置された「心柱(しんばしら)」が
    振り子になり、横揺れしすぎない

    制振の役割を果たしている。
  • ひさしは建物の幅の50%以上。
    しっかりと重量があるおかげで全体が
    ゆったりと揺れる
    構造に。
  • 地震時は、一重、二重…とそれぞれの層が
    たがい違いに揺れることで、衝撃を吸収
イラスト:スカイツリー
  • 「心柱」と同じように中央部に鉄筋
    コンクリート造の円筒をつくり、
    心柱上部を「重り」として機能させた、
    制振システム「心柱制振」を採用
心柱をはじめ、揺れを抑える技術がいっぱい!

スカイツリーだけでなく、高層ビルや戸建て住宅などの
制震システムとしても活用されている技術が、1300年前からあった
ことに驚くとともに、
昔の人の知恵の凄さを感じますね!

(その2)省エネルギー住宅 白川郷・合掌造り

世界遺産に登録されている、岐阜県ひだ白川郷の「合掌造り」は、梁(はり)※1に手の平を合わせた
ように木材を組み合わせた、勾配の急な茅葺(かやぶき)屋根※2を特徴とする住居。
厳しい自然の中でも、夏は涼しく、冬は暖かく暮らすための知恵が随所に取り込まれています。

1年を通して快適に暮らすための工夫が満載!

豪雪対策や厳しい寒さ・暑さなど、
1年中快適に暮らすための知恵が伝統の茅葺き屋根に
現代の省エネルギー住宅に通じる工夫がたくさん取り入れられているところが驚きですね!

  • ※1 建物の水平方向に架けられた部材のこと。柱と柱の間に渡すことで柱を固定し、屋根などを支える。
  • ※2 イネ科の植物である茅を使って葺いた屋根のこと。
  • ※3 切妻とは切妻屋根のこと。最頂部から両側に山形の傾斜面で構成される代表的な屋根形状で、 片流れに次いでシンプルな構造の屋根。

(その3)暑さ・風雨対策 中村家住宅

18世紀中頃に建てられた、沖縄県にある国の重要文化財「中村家住宅」。
建物は沖縄の気候でも快適に暮らすための建築様式が採用されています。また、フクギ、マキ、
ガジュマルなどの防風林や石垣なども整備され、台風や暑さなどの被害から住まいを守っています。

耐候性の高い素材や構造で快適性を向上!

暴風雨に耐えながら、室内の涼をしっかりと取るための
工夫が施された建物はもちろん、
外構までしっかり計画されている
ところが、現代の住まいづくりと似ていますね!

(海外編)開放的な設計 ロビー邸

1910年に建てられた、アメリカ シカゴにあるロビー邸は、
アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトによって建設された住まい。草原のように水平に伸び、
自然と一体となった建物は、新しい建築様式「プレーリースタイル(草原様式)」とも呼ばれ、
現在の住まいづくりにも大きな影響を与えたと言われています。

四角い箱から外へつながる開放感を演出!

大開口&大空間、外とつながる深いひさしという、
現代の理想的な住まいの原点になったともいえるロビー邸。
自然と一体化した美しい住宅は見るものを引きつけますね!

どれも名建築といわれるだけの技術や工夫、
そして美しさが備わっていることがわかりました。

そんな技の数々が、現在の住まいや建物に
取り入れられ、快適さや暮らしやすさに
つながっている
んですね!

*イラストはイメージです。

ABCハウジングの各会場には、
快適で暮らしやすい工夫や技術が満載のモデルホームが勢揃い!
ぜひ、お近くの会場でご見学ください!

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