住まいにまつわる雑学イロイロ 知っていると楽しい! 住まいの学校コラム vol.1

教えて!おうちの豆知識シリーズ 「家」を建てると、どんな"行事・神事"がある? 新築工事の際に行われる行事・神事といえば、「地鎮祭」や「上棟式」。これらは昔から、住宅を建てる際に行われていた儀式で、古くは日本書紀に記されていたこともあったようですが、庶民の間に広まったのは江戸時代からと言われているのだとか。当時は、工程ごとに細かくいろいろな式典が催されていましたが、現在では「工事開始前」「棟上げ」「完成」時に行われるのが一般的に。それぞれ、「いつ」「だれが」「どんなことをする」のか、そして費用は「どれくらいかかる」のかをご紹介します。*地域や施主・住宅メーカーによって、やり方や費用には違いや差があります。

「じちんさい」または「とこしづめのまつり」とも言われ、新築工事の無事や安全、建物や家の繁栄を祈る儀式。昔はその土地の氏神様を祀っている神社が行なうことが多かったが、現在では1番近い神社へ依頼することが多い。祭壇に「海・野・山のもの」「お神酒みき」「塩」「米」などをお供えし、お祓いや祝詞をあげたあと、施主や工事関係者がすきくわを入れ、工事の無事を祈る。「お神酒」「塩」「米」は、土地の四方の方角の土の上に撒き、儀式に使った「鎮め物」は工事開始後に地中に納める。

地鎮祭(起工式)

初穂料 目安は2~5万円程度 準備 祭壇設営等はメーカーに依頼することが多い 日取り 工事開始前の大安・友引・先勝(午前中) 出席者 施主・住宅メーカー・工事関係者・神職

上棟式(棟上げ式)

無事に棟木が棟に上がったことに感謝し、建物が無事に完成することを祈願する儀式。木造軸組では棟木を棟に上げる時、鉄骨造では鉄骨工事が完了した時、鉄筋コンクリート造では建物の構造を支えるコンクリートの打ち込みが完了した時に行うことが多い。「洗米」「お神酒」「塩」「鏡餅」などのお供えものを飾り、棟から餅やお金を投げるなど、地方によっていろいろな風習がある。現在は施主が工事関係者に感謝し、もてなす「お祝いの会」の意味合いが強い。

ご祝儀 目安は5千円~2万円 準備 住宅メーカーと相談の上準備することが多い 日取り 施主や工事関係者の都合に合わせる 出席者 施主・住宅メーカー・工事関係者

建物の工事が無事に完了したことを感謝するとともに、完成した住まいを清めて、そこに住む家族が末永く繁栄することを祈願する儀式。引渡し完了後の大安に行うのが一般的。社屋やビルの竣工式では神職を呼んで大々的な儀式を行うが、住宅の場合は式などはせずに、住宅メーカーや工事関係者などに料理を振る舞うなど、感謝と労いの気持ちを伝えて完成を祝うことが多い。

竣工式

初穂料 目安は3~5万円程度 準備 住宅メーカーと相談の上準備することが多い 日取り 住宅完成後の大安 出席者 施主・住宅メーカー・工事関係者

知っておくと差がつく!住まいにまつわる作法&マナー講座 室内編 靴やコートは、いつ・どんな風に脱ぐ&置くのが正解?和室でやってはいけないことって?知っているようで、 実はよく知らない、玄関や和室での正しいふるまい。住まいづくりをする上でも役に立つ、作法&マナーについて見てみましょう。

玄関

靴の脱ぎ方・置き場所

靴は「入船」で脱ぎ、「出船」に揃えるのがマナー。つまり、外から入った状態のまま靴を脱ぎ(=入船)、上がってから体の向きを変えて靴を揃える(=出船)のが◎。その時、家の中に背を向けず、斜めに向いて屈むのがベター。また、基本的に扉が開く側や下駄箱がある方が下座とされているため、確認してから靴を揃えましょう。

住まいづくりのポイント! いつもすっきりさせておきたい玄関は、靴はもちろんベビーカーなど、いろいろな物が収納できるシューズクローゼットを設けたり、家族用とお客様用に分けられるタイプにすることで、すっきりした玄関がキープできます。

コートなどを脱ぐタイミング

コートやマフラーなどを着用している場合は、訪問前に玄関の外であらかじめ脱ぎ、たたんでから、玄関ドアを開けるのがマナー。その際、外の汚れやほこりなどを訪問先へ持ち込まないよう、コートは裏地を表にするなどの気遣いができると好印象です。

住まいづくりのポイント! 玄関には、コートなどが収納できるスペースの確保やフックなどがあると、お客様はもちろん、家族も便利に使えて◎。

踏んではいけないもの・場所

和室での作法としてよく聞くのが、畳の縁や敷居を踏んではいけないというもの。畳の上はできるだけ中心を歩き、縁や敷居は踏まないよう心がけましょう。また、座布団がある場合、立ったまま乗る・踏むなどもマナー違反。挨拶も座布団から降りた状態で行うほうがよいとされています。

住まいづくりのポイント! 最近では、遊び場やお昼寝用として使いやすいと、子育て世帯からも人気がある和室。来客時や将来的にも、ひと部屋あると安心です。

和室

お客様を案内するには

和室での上座は床の間の正面または、出入り口から一番遠い場所とされているため、来客や目上の方がいる場合は、こちらの席をおすすめしましょう。自分がホストの場合は、出入りがしやすいよう、出入り口に一番近い場所へ座ります。また、自分が訪問した時には、声をかけられてから上座へ移動するのがマナー。どちらの場合も、自然にふるまえると素敵です。

*地域や条件などによって違いや差があります。

住まいづくりの「なぜ?」 靴やコートは、いつ・どんな風に脱ぐ&置くのが正解?和室でやってはいけないことって?知っているようで、 実はよく知らない、玄関や和室での正しいふるまい。住まいづくりをする上でも役に立つ、作法&マナーについて見てみましょう。

「平米(ヘイベイ)」の「米」ってどんな意味?

広さを表す単位である「平米(ヘイベイ)」。この単位に、どうして「米」が使われているのか、ちょっと疑問に思ったことはないですか?そもそも「平米(ヘイベイ)」とは、面積の単位で、1辺が1mの場合、1㎡=1平方米(ヘイホウメートル)となります。この表記は、明治時代にメートル法が導入され、「m(メートル)」に「米・米突」という和製漢字を当てたことから始まったのだとか。その後、省略して「1平米」と表されるようになり、現在でも家や部屋の広さを表す単位として、広く使用されているのだそうです。

「屋根」なのにどうして「根」なの?

「屋根」は家の上なのに、どうして「根」の文字が使われているのか素朴な疑問ですが、そもそも「屋」は家全体を、「根」は家を根付かせるという意味が。日本では掘り窪めた場所に、柱を建てて家の骨組みを作り、上から土や植物で屋根をいた「たて穴式住居」を家として使用していました。そこから、屋根が地面から離れた現在でも、「根」という字が残っているのだそうです。

「蛇口」には「蛇」が関係してる?

「蛇口」に「蛇」の文字が使われている理由。それは、水栓が普及しはじめたころ、道路脇の共用栓(公共水飲み場用の水栓)のデザインが、日本の水の守護神である「龍」=「蛇」を模したものだったことから。当時の水栓は「蛇体鉄柱式共用栓じゃたいてっちゅうしききょうようせん」と呼ばれており、現在の個人用の水栓ができた際に、その名前をとって「蛇口」と呼ばれるようになったのだそうです。

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