住まいの学校コラム  vol.22

いつからどう変わった?食卓History

わが家で過ごす食事の時間は、一家団らんの
楽しいひととき。日本人の食事スタイルが
どんな風に変わってきたのか、食卓の
歴史について探って行きましょう。

弥生時代
稲作がスタートし
ご飯が主役に

「米+おかず」

狩猟採集から農耕へと転換し、水田稲作が定着したことで、米やあわ・ひえなどの穀物を主食にする食文化がスタート。食事は足のついた盛り付け用の高坏(たかつき)を使って、手づかみで食べるスタイルに。
米+魚/貝/肉/きのこ など
稲作中心なのね。
平安時代
テーブルに全部並べる

大饗だいきょう料理」

華やかな貴族文化と、中国の食文化が融合した「大饗料理」が登場。皇族や公家が客人をもてなす上流階級の料理形式で、台盤と呼ばれるテーブルに、すべての料理を並べるスタイル。身分によって献立や料理の種類が違っていた。
米+魚/干物/果物/唐菓子/調味料 など
多い・・・
鎌倉時代
質素倹約が基本

「精進料理」

贅沢を嫌い質素倹約を好む時代に。また、仏教や禅宗が伝来した影響で、肉や魚、ねぎやにんにくなどの香りの強い野菜を使わない精進料理が誕生。5種類の器を使用し、盛る場所が決められていた
米+煮物/和え物/汁物/漬物 など
ねぇ、お肉とか食べたくならないの?
室町・戦国時代
膳にのせて提供される

「本膳料理」

武家が客人をもてなす料理として日本料理のルーツとなっている「本膳料理」が登場。料理を膳に乗せ、本膳・二の膳・三の膳・与の膳・五の膳…と、身分によって膳や料理の数が変化。また、昆布や鰹節を使用した味噌汁が食べられるように。
米+汁物/和え物/魚・肉/焼き物 など
江戸時代
それぞれの膳で
1日3回のスタイルへ

銘々膳めいめいぜん・箱膳」

町人や農民の食事では自分専用の膳を使用。箱に食器や箸を入れ、個人で管理する「箱膳」が使われることも多く、ご飯・汁物・漬物・おかずの一汁一菜から、おかずが2品つく一汁三菜が定番に。外食を楽しむ文化も生まれた。
米+汁物/漬物/おかず など
明治・大正・昭和【戦前】
茶の間で収納可能な
食卓を囲む

「ちゃぶ台」

狭い家でも収納可能な「ちゃぶ台」を使い、畳で正座をしながら食事をする家庭が増加。おかずを大皿に盛って、取り分けるスタイルも定着した。牛鍋などを出す西洋料理屋が登場し、大正にはカレー・コロッケ・カツレツの三大洋食が流行するなど、食卓の西洋化が進んだ
米+おかず/汁物/漬物/洋食/大皿料理 など
もりもり食べなさい
昭和【戦後】〜現在
家族にぴったりのスタイルで食事が楽しめる

「ダイニング」

戦後の復興期に団地ブームが起こり、テーブル&イスを使うダイニングが定着。大皿料理や鍋、鉄板焼きなど、シェアする料理も増加。また、パン食などの洋食化が進み、冷凍食品やインスタント食品、ファストフードなども利用されるように。ダイニングは対面キッチン&カウンターなど、さまざまなレイアウトが登場し、家族にあったスタイルが選べるように。
米/パン/和食/洋食/中華/インスタント/ファストフード/冷凍食品 など
ふむ。大体、わかった。・・・という訳なんだよ。

いかがでしたか?

日本人の食卓のカタチは、
時代が移りゆくにつれて変化したり、
新たな料理の様式が誕生していることがわかりました。
また、「個々で取る」から
「みんなで食卓を囲む」スタイルへと、
食事をする意味そのものが変わっているのも
とても興味深いですね!
*食卓や料理などの歴史や、料理の呼び方・内容には諸説あります。
*画像・イラストはイメージです。

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